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あずみのお手紙
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前略。
お元気ですか?
こうしてあなたにお手紙を書くのは、
何年振りのことでしょう。
そう、あなたが高校生の頃ですから、
もう20年以上も前のことですね。
最近のあなたを見ていると、
どうも危なっかしいというか、心配です。
何故一人で全てを抱え込んでいるのですか?
何故私に相談してくれないのですか?
私はあなたの信頼に値しない人間なのでしょうか?
誰も傷つけたくない・・・それはわかります。
でもあなただって十分傷ついたでしょう。
これ以上、自分を偽るのはやめませんか?
自分の気持ちに正直に向かい合ってみてはいかがです?
元気に笑っているあなたに、
早く逢いたいと思っています。
もう一人のあずみじゅん様へ
あずみじゅんより。
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A・Z・U・M・I
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あずみ思ってます
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「もう、だめ・・・死んじゃいたい・・・」
のっけから物騒なこと書きましたが、
これは先日、あずみのどうしょうもない友人が、
真夜中に電話をかけてきた時にのたまったセリフです。
死ぬとは穏やかではない・・・
ということで眠い目を擦りながら話を聞いてあげました。
彼女の話を簡単にいうと、
恋人のことが信じられないのだそうです。
そして猜疑心で固まってしまった自分自身が、
もっと信じられなくて耐えられないのだそうです。
うーん、あずみあまりこの手の話得意じゃないんです。
どうも男と女のどろどろ・・・
というか女の女々しい部分が耐えられないというか・・・
もう相手が信じられなくなった時点でその恋はおしまい!
前にも書きましたが、恋ってもっと純粋なものというか、
何の見返りも求めないものだ、そうあずみは思っています。
相手が信じられないということは、
裏を返せば自分の思い通りにならない時、つまりですね、
「今電話して欲しいのにどうしてくれないの?」とか、
「今日逢いたいのにどうして仕事なの?」とか、
簡単に言えばそういうことの鬱積なのだと思います。
だから言ってやりました。
「さっさと別れっちまえ!」って。
そしたらなんて言ったと思います?
「あの人しかいない、彼以上の人はいない・・・」こうですよ。
結局あずみは大半の時間、彼女のお惚気を聞かされたわけです。
それも真夜中に・・・
「もう、好きにしてくれ・・・」
これ以上、あずみに何が言えるでしょう。
恋することは、いつでも不安がつきまとう。
だからこそ恋は楽しい。
そしてどんな結果に終わったとしても、
そこから得るのもは計り知れない。
そうじゃなきゃ恋なんてしない方がいい。
あずみはそう思うのですが、
・・・いかがです?
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A・Z・U・M・I
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あずみの振り向けばそこに・・・
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真夜中・・・
何となく人の気配を感じて振り向く。
誰も居ない・・・
気を取り直してパソコンに向かう。
やっぱり背後に何か感じる。
振り向く。
何もない・・・
こんなことしょっちゅうのあずみ。
またか・・・と思いトイレのドアを開けて、
中に入ろうとした瞬間・・・
物凄い力で背中を押され、
思わず便器に顔を突っ込みそうになった。
怪現象は結構慣れてるあずみだが、
笑い事じゃなく、これほんとに怖かった。 |
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