2000.1.5号 07:30配信


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冬の王者「オリオン座」


 オリオンの星の配列は、1度見たら忘れることはないくらい印象的な並び方をしています。南の空に右上がりの一直線の3つの2等星の並び、そしてその3星を囲む4つの星といえば、それは冬の代表的な星座「オリオン座」です。1等星ベテルギウスとリゲルを従えた星座は、日本から見える2個一等星ををもつただ一つの星座です。

この星座は、約5000年前の古代バビロニアの狩人が原型になっていると言われています。この星座は、ギリシャ神話だけでなく、エジプトの神話の死者の神オシリスや中国の参宿、日本ではおねしょの神様など、この星座にまつわるお話は数多くあります。エジプトのギザの3大ピラミッドの配置がオリオン座の星の並びによく似ていることで最近では大きな話題となっていました。(これらの話は次回、ご紹介しますね。)

このオリオン座の三ツ星の下に、小三ツ星というやや暗い3つの星の並びがありますがこの小三ツ星の中央の星が、有名な「オリオン大星雲 M42」です。望遠鏡で見ると、鳥が羽を広げたような姿をしています。双眼鏡ではぼやっとした雲のように見えます。
この小三ツ星の周辺は、双眼鏡で見ると、多くの星が散乱していることに気付くでしょう。

 実は、このオリオン大星雲の中では、若い星が次々に誕生している星域であるそうですね。この星雲の中にとりわけ4重星として有名な「トラペジウム」があります。また三ツ星の左側には、ウルトラマンのふるさと「M78星雲」がありますが、残念ながら大きな望遠鏡でないと見えないようです。M78星雲の下には、肉眼では見えませんが天体写真には写る、馬の頭の形をした暗黒星雲、「馬頭星雲」があります。オリオン座の右肩の一等星ベテルギウスは、赤い星で太陽の5百倍もある老人星です。まもなく星の一生を終える間際で、膨らんだり縮んだりしています。そのため、星の明るさが変わる変光星です。

 また、巨人の左足という意味のリゲルは、白っぽい色で、若い星です。また、源氏の白旗に例え、源氏星、ベテルギウスは平家の赤旗に例え、平家星とも呼ばれています。
 冬の星座の代表格のオリオン座は簡単に見つかります。是非観察してみて下さい。 


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