1999.11.9号 10:30配信


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「しし座流星群をみよう」

*毎年11月18日ごろに極大となる「しし座流星群」。

 昨年(1998年)は大出現が期待され、マスコミでも大きく取り上げられて、世間はちょっとした「しし座流星群フィーバー」となりました。残念ながら、北見では雪が降り、見ることができませんでした。日本全体でも1時間当たり数千から数万個といった大出現にはなりませんでしたが、明るい流星が数多く流れ、大火球も出現するなど、なかなか活発な出現状況でした。世界的には、中東からヨーロッパで1時間当たり最大300個もの流星の乱舞が観測されています。今年1999年も引き続き大出現が期待される年で、これは、歴史的にみて約33年ごとにしし座流星雨が観測されているからなのです。前回のアメリカの大出現は1966年のこと。つまり昨年に引き続き、1999年もそのチャンスが大いにあるということなのです。 

*しし座流星群はいつ見えるのでしょうか。

 それは、 今年11月17日の夜から18日の早朝にかけて見られます。
 特に18日未明に沢山の流星が見られる可能性があると言われています。

*どうして今年、しし座流星群が注目されるのでしょうか。

しし座流星群は毎年見られますが、普段はそれほど沢山は見られません。
しかし33年に一度、「流星雨」と呼ばれるほどの沢山の流星が見られることがあり、それが今年なのです。流星とは彗星がまき散らした小さなチリが地球に落ちるときに大気との摩擦熱によって発光し見られる現象のことなのですが、その彗星が帰ってくると特に沢山の流星が見られます。しし座流星群の素となる「テンペル・タットル」彗星は33年の周期で回っていて、98年2月地球軌道に接近しました。彗星の残したチリが地球の軌道上を通るために、最もチリの多い今年が大量の流星が見られるかもチャンスかもしれないのです。

*では、どのくらいの流星が見られるのでしょうか。

 だいたい1時間に50個から1000個出るといわれていますが、時間によってはそれ以上かもしれません。ただし、これらすべての流星を見ることは、人の目で空全体を見ることはできないですし、やはり見過ごしたりしますから、だいたい一晩で200個程度くらいではないかと思いますが、もし「大流星雨」が出たらいくつ見られるかは…。その時になってみないとわかりません。大流星雨になると1時間に数千という流星が流れると言われています

*しし座流星群が見られる時間帯は?

  正直なところ天然現象なので、天気予報のように正確な時間予報はできません。ま
たしし座流星群は突発的に沢山見られるので、一晩中目が離せません(最悪時間によっては明け方になってしまい、見られない可能性もあります)。
 ただ現在のところ、日本では未明頃ピークを迎えるのではないか?といわれています。ちょうどそのころに日本では、しし座が東の空から昇ってきます。 北見では、0時位からしし座が昇り、午前2時には30度くらいの高さに昇ります。

*しし座のどの辺を見たら良いのでしょうか。

 群流星の場合、放射点と呼ばれる点を中心に四方八方に流星が飛び出します。しし座流星群の場合は、ししの大かまと呼ばれる部分です。ししの喉元にあたります。東の方角を眺めていればしし座は流星を飛ばしながら昇ってきますので確認してみまし
ょう。

*安全に楽しく流星を見るために

 流星観測は、深夜、暗いところで、長時間かかり、しかも眠気を伴うので、安全性などに充分注意し、また、他人に迷惑をかけないように気を配りましょう。
 防寒に気を配りましょう。長時間の観測で、しかも明け方は相当冷え込むので、周到な準備が必要です。できればスキーウエアなどが良いでしょう。また、マナーを守り、大騒ぎしないことやゴミなどの後始末などをして、しし座流星群について楽しみましょう。



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情報提供 北見天文同好会マルチメディア委員会
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