2003.4.22号 07:00配信


北見市長候補者への公開質問状への回答

「北見のノーマライゼーションを考える会」
代表  桐木 萬里子


障害児、者の教育・生活に関わる公開質問状

謹啓
来る4月27日の北見市長選挙にむけて、お忙しい毎日をお過ごしのことと思います。
 私達「北見のノーマライゼーションを考える会」は、いわゆる障碍者も健常者も、もちろん、お年寄りも共に分け隔てなく生活できるようになることを希求し、行動している人たちによって成っております。私達メンバーは、昨年、知的障碍がある青年たちが普通高校で過ごしている様子を撮影したドキュメンタリー映画「ひなたぼっこ」を上映しました。その益金で、「カリフォルニァからの波にのせて」(カリフォルニァでの、地域での就労援助の様子を撮ったビデオ)と「いっしょに生きたい−自主登校の記録」を購入し、一般に貸し出し出来る様、社会福祉協議会に預かっていただいております。是非、このビデオをご覧になり、真のバリアフリーをめざしていただきたいと願います。
 「自主登校の記録」の話が過去の事になり、「ひなたぼっこ」が現在の事であり「カリフォルニァの波にのせて」が障碍者の現実の事となることを希望しています。

今回の選挙に際して、以下の質問をする事によって、市長候補の方のお考えを知り、一票を投ずる際の指標にしたいと考えます。お忙しい事は存じますが、 次の質問にお答え下さいますようお願いいたします。なお頂いたご返答は、そのまま各会機関誌、マスコミ等を通じて公表いたします。


質問事項と回答

質問
障碍者が地域でともに暮らしていくようにする為にも、子どもの時から分離される事無く、ともに学び、ともに暮らす(統合教育)が必要である、という考えに賛成ですか、反対ですか。お考えをお聞かせ下さい。

回答
小川氏:
賛成です。
神田氏:
障害のある児童生徒がその可能性を十分に発揮し、自立して社会参加できる力を伸ばすことが重要です。場合によっては、養護学校などで障害を持った子供達に必要な教育を進めることが大切であり、また、普通教室でみんなとともに交流し、ともに学ぶ事も子供の成長過程で大切なことと考えます。いずれにしても、教育上、一人一人の個性にふさわしい、きめ細かな配慮をすることが最も重要なことと考えています。




質問
現在、北見市では「ふつう学級」に障碍のある児童が在籍していても介助員は付いていませんが、必要に応じて介助員を付ける事に賛成ですか、反対ですか。お考えをお聞かせ下さい。

回答
小川氏:
賛成です。国の制度は特殊学級にも介助員が配置されていません。国に対して介助員の配置を制度化するよう求める事を含め、配置に努力します。
神田氏:
● 現在、障害の多様化と重度化の傾向から、就学機会の拡大と教育環境の充実に努め、障害の持った子供達の障害の程度に合わせ、※注すでに介助員を配置(5校で6人)しているところです。(※ 質問者による注釈 これは障碍児学級での数字です)
● 場合によっては、普通学級でも介助員を配置する事を、前向きに考えていく。
● 障害を持った子供達が安心して学校生活を送ることができ、将来、自立していける環境づくりをさらに進めていかなければならないと考えます。




質問
小中学校の地域開放に伴い、施設のバリアフリー化(エレベーターを含む)が必要と思われますが、今後どのように小中学校のバリアフリーを進めていくお考えでしょうか。

回答
小川氏:
ご指摘の通りと思います。しかし、一度に改善することは困難と思いますので、今後校舎の改築計画に併せて取りくんでいきたいと思います。
神田氏:
今後の学校施設建設にあたっては、障害を持つ子供達のみならず、児童生徒の利用に十分配慮し、安全で快適な教育環境を整える観点で進めなければならないものと考えています。また、学校開放による一般人の利用が増加している中では、エレベーター設置の検討等が必要になってきます。しかし、設置・維持費用がかなり負担となる面もありますので、学校開放で活用が多い特別教室(図書館、コンピューター室)等は1階部分に配置するとともに、玄関のスロープ化や障害者用トイレの設置も行い、障害のある方も利用しやすいバリアフリーの学校づくりを進めてまいります。




質問
障碍者(知的・精神・身体)の一般就労を促進するために市として、どのような事が出来るとお考えですか。(市職員採用の際の障碍者枠設定、など、具体的にお願いします)

回答
小川氏:
一定の目標を定めて、市職員の採用を行います。また、就労を促進するため、職業訓練などに支援することが出来ると考えています。
神田氏:
●身体障害者が各種訓練を行い、社会復帰できるよう、共同作業所の整備充実を支援します。
●また、共同作業所や障害者施設で生産された製品の販路拡大と雇用の場の確保のため、中心市街地に「(仮称)福祉の店」が出店できるように支援します。
●こうした取り組みを進めていくとともに一般企業への障害者雇用促進啓発を強化する中で、障害者が一般の企業でも通常のように働く事の出来るシステムへと徐々に転換していくことが必要と考えています。
●北見市職員採用においても、この主旨をくみ、積極的に障害者を雇用している状況にあります。
官公庁法定雇用率   2.1%
14年度末当市雇用率 3.2%




質問
障碍者のノーマライゼーションを進めるために、どのような施策を考えていらっしゃるか、お聞かせ下さい。


回答
小川氏:
まず、あらゆる所で障害の有る人も、ない人も共に生活する環境づくりに取り組み、体験を通じたノーマライゼーションの普及に努めます。また、障害者団体や障害者を支える各種団体の活動を支援します。
神田氏:
障害者がなるべく不便を感じないまちにすることが、市民全体にとっても住みやすい心休まるまちになることのバロメーターと考えています。このため、
@ 誰もが使いやすいユニバーサルデザインを公共施設などに積極的に導入していくこと、
A 社会全体で障害者等を支える地域福祉を推進する事
という2つを福祉施策の最大理念に掲げて各種施策を展開します。
● 具体的には
@ 地域全体で福祉を担うことを理念化した地域福祉計画の策定
A 道路や公共施設の一層のバリアフリー化
B 重度障害の方々の通院、通園時の移動、交通手段の確保のため、重度身  体障害者交通費(タクシー利用)助成事業の拡充
C 精神障害者の生活を支援し社会復帰を促すための地域生活支援センターの開設やグループホーム・ホームヘルプサービスの支援
D 市役所に一時保育施設(一時預かり場所)の設置(子育てバリアフリー)などを行います。






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