2002.8.5号 06:00配信
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だから大好きルパン三世
美幌在住のS 


第22話「先手必勝!コンピューター作戦」

ルパン逮捕のために、FBIからコンピューター技師のゴードンが警視庁にやってきた。新聞にもそのことはでかでかと載っていた。
「警視庁特別発表」
「ルパン逮捕コンピューター作戦」
こいつは受けてたたなければと、ルパンは予告状を送りつけた。

予告状
拝啓 警視総監殿
本日午後5時30分東京駅発
下り禿鷹本線の現金輸送車
を襲い 八億円頂戴仕り候
        ルパン三世

とね。
しかしね、予告状にしては急すぎないか?「本日午後」ですよ。これ郵送でしょう?この時代にバイク便があったわけでもないし、ルパン本人が警視庁に届けたのかしらん?もしかして今はもう設定すら忘れていた「ルパン帝国の部下」か?

さて、そこ予告状を元に(これが本当かも調べないで)コンピューターで寸分の狂いもなく予測してしまった。つまり、剥げ鷹本線が東京駅を出発して30分後、ルパンは列車の信号を赤にして列車を止める。信号を調べに来た(って言ってるけど、これがおかしいでしょう?信号を調べる前に、駅に連絡するでしょう普通。)機関士と助手を捕らえ巧みに変装して入れ替わる。何事もなかったかのように列車に乗り、走らせながら現金輸送車両ごと切り離し、警官を後にして逃げ去る計画だと。その大作には、1号車の現金を途中で2号車の警官と入れ替わらせ、現金が入っていると思っている1号車に警官を配置しておればルパンは逮捕できると。

そこで銭形は言ったね。
「そんな子供だましで・・・。」
その通り。私も子どもの時は「コンピューターってすごいなぁ。」って思ったけど、その仮に機関士が降りてきたとしても、3人すべて降りてくるとは限らんし、それに1号車にルパンが入ってきたとしても、たかが警官に捕まるわけないでしょう?だって実際に、あんなに草わらに警官いたって、打ちのめされてるじゃん。ゴードンは自信満々だけど、コンピューターは素晴らしいけど、その対策がおそまつじゃん。そのルパンたちもこの回はかなりおそまつ。ルパンたちは東京駅で現金をつまれるのを見ているけど、セカンドシリーズのルパンなら、既に機関士に変わってるぞ。赤信号になる前に2号車を切り離しているぞきっと。まぁ、いいか・・・。

そして計画は実行された。コンピューターの予想通りにことは進み、機関士たちは捕らえられ、まんまとルパンたちは変装に成功。「俺の頭のほうがずっといい証拠。」なんてルパンは言ってるけど、このとき次元と五ェ門は
「列車が止まったのに誰も降りてこない。」
「あんなに厳重な警備だったのに・・・。」とかなり冷静。
しかしルパンは自分の頭の良さにうぬぼれて次元や五ェ門の忠告に耳を貸さない。(前々回に「己の技におぼれちゃいかん」とドロボウ島のばぁさんが言ってたのに。おじいちゃんの盗術書の第9条だぞ)

さぁ、列車に乗り込もうとしたとき機関士たちが息を吹き返した。ルパンたちは草わらにかえる。それをみた銭形は、「こんなことはコンピューターの予想にはなかった。直ちにルパン逮捕にかかれ!!」と草むらに隠れていた警官たちに指示。殺到する警官。ゴードンは「コンピューターどおりにしなくてはいけない。」というが、銭形には通用しなかった。そりゃそうだ。めざしと沢庵をちゃぶ台で食べている人だもんね。でもさ、ゴードンも説明不足だよね。少し予定が狂うこともあるけど、最終的にはコンピューターどおりになるから、じっと待ってることが肝要だと銭形に言わなかったからこんなことがおきるんでしょう?何事も最後まで説明しないとね。自分がわかっているからって他人がわかっているとは限らないからねぇ。

ルパンたちはタンクローリーで逃げるが、最終的には大きな穴にはまり、次元と五ェ門はあえなく逮捕。ルパンは何故か穴の上のほうの木にしっかりつかまっていた。

勝手な行動をとった銭形は警視総監にこっぴどく怒られしょぼくれている。しかも、次元と五ェ門を助けに来るであろうルパンを逮捕することも禁じられ、すべてはコンピューターの言うとおりに行うこととなる。そのコンピューターが予想したものは、ルパンはゴードンに変装し、次元たちを最上階の留置場へ移すというものだった。

翌日、きっちりとゴードンを誘拐し、入れ替わったルパン。警視庁にトラックを乗りつける。堂々とルパンは警視庁のコンピューター室に入る。銭形はこのゴードンがルパンだとわかっていても、まったく手が出せない。
「こりゃいか〜ん。ルパンは計画を実行中です。」とルパンは銭形に言う。
「次元たちを地下留置場から最上階405号室に移してください。」
最上階に移された次元たちは警察官の背中に脱出方法が書かれた紙を発見する。

銭形はルパンの言うとおりにするように見せかけ、ルパンがおいたトラック周辺に警官を配置した。ルパンは銭形の肩を押して、
「逮捕も時間の問題ですな。ハハハハハ。」
そういわれた銭形はおお粒の涙を流してこらえる。
「ルパンめぇ。いい気になりおってぇ。」

「俺のここまでの行動は読まれている・・・。その裏をかいて・・・待てよ、その裏の裏を・・・?」と考えたが、地下留置場から次元と五ェ門がいる最上階へ。
「お二人さん、しょぼくれちゃって・・・。」
「アレ?お前が来るなんて、手はずがまったく違いじゃないかぁ!」
と叫ぶ次元。
「コンピューターの裏をかくには気まぐれが一番なのさ。」

窓から、コンピューターが予想したとおり、次元たちが飛び降りた。苦労の甲斐があったと喜ぶ銭形。途端にトラックを包囲し、ゴードンを逮捕。
「俺は、ルパンじゃない!本物だぁ。」と叫ぶゴードン。
「警部!やつらは人形です。」と人形を抱えて警官が来る。へのへのもへじの顔の人形からパンチも出る仕掛け・・・。

本物のルパンたちは窓からグライダーで空に飛び出した。
「機械に頼る人間の盲点をついたのさ。気まぐれってやつさ。」
呆然とする銭形。屈辱に耐え男泣きまでしたのに・・・。哀れ銭形、この屈辱を来週できっとはらすのであった。


★なるほどルパン三世★
・信号機
 ルパンがコルトガバメント式水鉄砲で信号機の色を変えましたね。まぁ、これは無理に信号機を変えると、集中管理システムに異常を起こすからでしょう?そのことを次元が心配していたけど、水鉄砲で安心。しかもこの特殊なペンキすごいよね。すぐかたまらないし、青色のライトが透けて赤く見えるようになってるんでしょう?ん〜。すごい。それはわかるとしても、この信号機なんかおかしくないか?何がって順番。どの信号機でもおんなじだけど縦に並んだ場合、赤が上ですよね。自動車でもおんなじ。これは一番遠くからでも見えやすく、前に障害物があっても、一番上なら見やすいってことだそうです。赤が見えなきゃ困るけど、青が見えなくても困らんもんね。

・トランク型グライダー
 いったいどこでこんなもの用意したのか?いかに「気まぐれ。」とは言ってもかなり用意してたんじゃないか?しかも留置場の狭い空間で助走つけて(なんかバックする時かなり小さくなってるけどそんなに広い?)小さい窓から逃げているけどさ。無理だって。ほれ、以前「宝石横取り作戦」で崖の上から逃げる時も、かなりの助走が必要だったし、確かあの時は「これは2人用なの!」って不二子が乗るのを拒んだのに、今回は余裕で乗っけてる。改良されたのかなぁ?

・留置場の窓。
 窓が開く留置場なんてあるか!!!!

・トラック上のトランポリン。
 確かコンピューターが予想した時は丸いトランポリンだったのに、どうして実際にルパンがきたときは四角いトランポリンにしたのかなぁ?予想と実際は違うってこと?でも自動車が走っていて、トランポリンの上で跳ねたら、後ろに落ちちゃうんじゃない?

・コンピューターの本。
 いや〜。あるんですね。ルパンのアジトには、山のようにコンピューターの本が。その本たるやすごい。その本によると、「コンピューターの予想は現在のところ99パーセント確実で、これを越える占いは皆無に等しい・・・。」だって。


ということで、設定に無理はありますが、なかなかの秀作。面白いですよ。ルパンがコンピューターと対決するって言うのがいいけど、その解決方法が気まぐれって言うところもルパンらしくていいかね。70年代の「モーレツ」という風潮を笑ったのでしょう。評価は「A」です。見ていても面白いと思いますよ。さて次週でルパンは最終回。私のルパン評もおしまいです。久々に富士子ちゃんも登場する、「黄金の大勝負!」
チャンネルは決まったぜ。




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