紋別で9月7日にテレコム情報化セミナー(北海道テレコム懇談会、紋別市主催)が行われ、インターネット、ミニFM局などの可能性について紹介した。
講師の上瀧實氏(北海道東海大教授)は『デジタルで拓く社会』と題し、インターネットを中心としたデジタル技術の今後の進展について予測。上瀧氏はインターネットは2010年には普及率が50%に達し、社会、組織、文化の変容をもたらすだろうと話した。また「必要な情報の95%はコミュニティ(井戸端)情報」として、コミュニティ情報のネットワーク化を今後実現すべきとした。
GPS(衛星側位システム)、GIS(地理情報システム)などを高度に組み合わせた「空間情報システム」についても触れ、行政の効率化や農業技術の向上など、多方面への利用が可能な点も指摘した。
西野鷹志氏(函館山ロープウェイ社長)は『ちいさなFM局の大きな可能性』を講演し、同社が運営する国内1号局の「FMいるか」を開設したいきさつや、経過などを解説。経営的には苦しいものの、深く狭く掘り下げた情報を武器に、大手マスコミとの共存を図っているとした。また、北海道南西沖地震や函館空港で起こった全日空機ハイジャック事件の際に、足元の情報をリアルタイムで発信したのが地域で認められるきっかけになったとし、災害時にミニFMが果たす役割の大きさについて強調していた。
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