2006.6.29号 19:00配信




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音楽屋♪(コラム)

2006/ 6/29(木)― こま ―


6月の旅(ライブ感想文)


 6月は、常呂町で3つのライブが集中し、こりゃ〜嬉しい悲鳴だわ♪って事で予定を入れていた矢
先に佐呂間でもライブがあるぞ!と知り「ライブ破産宣告」しなくちゃな・・・なんて(笑)。でも、
日々単調な、同じ人と、同じ職場や同じ暮らしをしてクサるよりはマシやな。
「ウサ気晴らしに旅行でもするか〜」なんて疲れて帰ってくる旅よりも、身近にある『おもしろそう
なこと』に、自ら進んで足を運ぶ方が性にあってる。
 新しい人との出会い、久しぶりに会う人との再会、そして旅を続けているミュージシャンとの新た
な出会いや再会で、行ったことの無い国や、場所や、空間に瞬間移動して、魂の洗礼を受けるみたい
な・・・そんな新鮮なキモチになれる。旅をしなくても、旅をしているようなそんな気分。ここで生き
て行くためには必要なスパイス。なので、自ら進んでライブに挑んでみました。あなたは「旅」をし
ていますか?



6月4日(日) ピアノマン・リクオ 常呂町・常楽寺

「雨上がり」で始まったリクオライヴ。私の目からは雨がざぁざぁ…(T_T)なんでこんなに涙でる
んだろ… それまでは一緒に行った知人とおしゃべりしていたのにリクオ登場と同時に、二人だけの
世界に入ってしまった。我ながらスゴイ思い込みである。嬉しくて嬉しくて嬉しくて・・・懐かしく感
じる「雨上がり」を聴いていくうちに涙と鼻水が・・・もうどうしようもなくってティッシュを出して
鼻を押さえたらこんどはティッシュを離せなくなって・・・ポロポロポロポロ涙がこぼれて仕方なかっ
た。
曲が終わって、思い込みもようやく気がすんだようで、次ぎのウタでノリノリ状態。(笑) よく聴
いてきた唄声が、レベルアップしていて進化してるのを感じて「あぁ〜リクオさん、イイ感じで成長
している」と心から感じた。特に裏声の発声がシビレル。掛け声とかハミングは、曲の一つとなって
馴染んでいる。更にカッコ良くなってる!!!!!

 MCも、地域性をちゃんと捉えた話しから曲へ上手に流していく。楽しいよ。とっても楽しい。
そして、一番良くなったなぁ〜と思ったのは、もともと気負いのないリクオさんだったけど、更に丸
くなったというか、何か1つの山を乗り越えた後のすがすがしさと言うか・・・大人になってるなと感じ
た。すでに大人なんだけどね。
 新曲、良いです。ほんとに美しい。セツナクテ、セツナクテ、セツナクテ・・・『セツナウタ』この
新曲揃いのアルバムから『君を探してる』『ぬくもり』『永遠の詩』は、どれもとても切なくて刹那
的でキュンとする。いいなぁ〜と思った。やたらと引き付けられたのは『同じ月を見ている』って曲
で、歌詞を「読んでる」んだ。これには驚き。これこそ「弾き語り」じゃないですか!? よく、朗
読に曲が流れるやつがあるけどあんな感じ。ピアノ弾きながら朗読するなんて・・・脳みそそれぞれ独
立してなくちゃ出来なんでないのかなぁ〜?と思う程すごいって思った。この『同じ月を見ている』
はイイよ。「あなた」に対する「私」の細かい思いがとてもドラマチックで・・・短編映画を見ている
ようだったなぁ〜。 そう言えば『スローなブギにしてくれ』を唄ってくれたんだけど、つい<ウォ
ンチュ〜〜〜♪>で「ひゅぅ〜〜〜っ♪」って声かけしちゃった! 年代がバレバレだった瞬間でし
た。(爆) それから、今練習中の『光』を聴いた。アンコールの『さよならCOLOR』の後に唄われた
『光』。「おっ!お勉強だっ♪」と思って手をじぃーーーーっと見てた。

 さて、お寺のライブって、おっちゃんこだと思うでしょ?ところが、ちゃんとした背もたれ付きの
低いイスで結構リラックスして座れたんですよ。で、足を伸ばしている人がほとんどでリクオさんの
リズミカルな曲では、伸ばした足先がみんな同じように左右に動くんですね。これが見てると面白
い。楽しいと言う表現がうまくできなくてもリズムはちゃんと取ってるんですね。

 いっぱいいっぱい楽しめた久々のリクオライブ。なんの曲の時だっけなぁ〜リクオさんが最後に
「ニャーッ」と猫ひろしみたいな格好した時は笑った。なんで「ニャーッ」なんのぉ〜?あ。そう
かっ!クレフィンのマスコット「化け猫君かっ!」そうだったかも♪クレフィンの曲を弾いてくれた
んだよね。なんちゅー曲だっけな。忘れちゃったけど「あ、クレフィンだっ」と思ったんだよね。
で、「ニャーッ」だったんやね。秋にも会えるかナァ〜♪いつか、チャンスがありますように・・・♪



6月9日(金) 豊田勇造ライヴ 常呂町・常楽寺

 豊田勇造ライブ、行ってきました!日々、いろんなことでいろいろあって鬱々していたのですが
、ライブへ行って勇造さんの歌<メッセージ>を聴いていると「なんてちっぽけなんだ」と思わざる
おえず「まけへんでっ!」と・・・(笑) タイと言う国には言った事がないんだけど、勇造さんが歌う
歌の中に、タイでの生活を唄った歌がいくつかあって(勇造さんはタイへしょっちゅう旅に行くそう
だ) そんな異国での想いを曲に乗せて聴くと、自分もその場所に立っているような気がするのは、
勇造さんの世界が確立されているからなんだろうなぁ〜なんて思ったりして・・・。
 ギターで弾き語るする勇造さんは、ブルースがいい。ハープを吹きながらギターを弾き、唄う。
一人で3役こなすミュージシャンはたくさん居るけど、どれも気を抜く事無く真剣勝負で演奏する。
そんな姿がカッコ良くて、最後に唄われた『花の都ペシャワール』(だっけな?)の演奏は目に焼き
ついた。ギターのボディを叩いて打楽器するミュージシャンは何人もいるけど、こんなソウルフルな
音に出会ったことは無かったと思う。とにかく、スゴイ。凄かった。
 豊田勇造さんは、私から見ると「強面」で近寄りがたいオーラをお持ちで・・・と、思っていたのだ
けど、2回目のライブだったのでとてもフリーな気持ちで楽しめた。笑顔が「志村けん」に見えて親
しみやすかった(すみません!!)旅をしながら詞や歌を創り、唄い続けるミュージシャンからは、な
にか共通の言霊を感じる。スキ・キライ別にして、今回のライブにはいろんなこと、考えさせられる
と言うか考えなくていいと言うか・・・ 真っ白な紙に、何を書こうか迷って結局何も書かず、頭に描
くだけ・・・みたいな。強いて言うなら「大空の下で 遊ぶ雲」を描くかな?



6月27日(火) 大塚まさじライブ 常呂町・レストラン☆ブレ

 確か・・・レストラン・ブレは「プロミュージシャンのライブはしない」ような話しを聴いたのだけ
ど?あれれ?主催者が居ればやってくれるんだ?まぁ〜いいか。大塚まさじさんのライブは、たしか
4年前、同じ常呂町の「風の学校」でのライブが初めて。 「リクオライブ」をやろうと思っていた頃
だったから、近くでライブがあったら勉強もかねて出向こうと思ってたとき。 よく知らないミュー
ジシャンだったけど(名前だけは知っていた)行ってみて新鮮だった。町の人たちと交わりながらの
ライブだったんだ。こういうライブのやり方もあるんだなぁ〜いいなぁ〜。そこで知った、ジンベの
砂川正和さん。ジンベの音に惹かれて何度か砂川さんのタイコの授業に参加して顔も覚えてもらっ
ちゃって・・・ そのうち、三宅伸治ライブをやるって話をしたとき子供のように笑顔になって「伸ちゃ
んか?伸ちゃんのライブやるんか?」って。そこから急接近。いつか、砂川さんと伸ちゃんのライブ
やりたいですね〜♪と夢みていたけど、叶わぬ夢となっちゃった。
 もう、大塚さんにはあまり興味なかったけど砂川さんの姿が見れるかなぁ〜思って行ってみた。す
みません。大塚さんのステージは、4年前より力強さはなかったけど唄い方とか、演奏の仕方とか
で、より深いものになってた。大人のステージってかんじ? だんだん引き寄せられてしまって、参
りました。
 4年前、砂川さんとセッションした『コミュニケーション』今夜も砂川さんがジンベ叩いてるよう
に見えたです。西岡恭蔵さんの『踊り子ルイーズ』とか『アフリカの月』とか高田渡さんの『夕暮
れ』とか歌って「砂ちゃんもいたなぁ・・・」と呟き『ジプシーソング』唄った時はぐっときた。で、
結果。行ってきてよかったな〜と思うのです。<あなどるなかれ!>ですな。はい。




6月28日(水) 平佐 修 クラシックギターライブ 佐呂間町・画廊喫茶アトリエ

 札幌在住、ギター教室で先生しながらライブやコンサート、作曲・編曲もされていると言うクラ
シックギターの平佐 修さんのライブ。「三宅伸治」や「吉川よしひろ」のソロ・ライブをやらせて
もらったアトリエの大槻さんが「今度クラシックギターやるんだ」と嬉しそうに話していたもんだか
ら、お付き合い程度の興味だったけど、友達と2人で行ってみてビックリ!!
 椅子に座って、片足を小さな台に置き、ギターを斜めに抱えて、一本一本の弦を爪弾く。5本の弦
から、一体どれだけの音が出ているんだろう?って思う程、指が弦を弾いていて反対の弦を押さえる
指が、素早くスライドしていく。すんごぉ〜〜〜いっ! 至近距離からそんな演奏を見ちゃったもん
だからめずらしく「かぶりつき」今夜のクラシックギターは、クラシックと言うより映画音楽とポッ
プスで楽しませてくれた。平佐さんの好きなポップスからのビートルズ『イエスタデー』と『ミッ
シェル』は静かだけど、熱いものを感じられた。ピアノで練習していた『ザ・エンターテナー』も
あって"うほっ♪" 『第三の男』とか『枯葉』とか『ロミオとジュリエット』『サマータイム』も
あったなぁ。『太陽がいっぱい』もあった!勿論『禁じられた遊び』も♪
 そんな曲を聴いていて、むかぁ〜し、子供の頃、父親の部屋にあった「映画音楽」のレコードを
ステレオで何度も聞いていたのを思い出したり、高校卒業して勤めた喫茶店のBGMにいつもかかっ
ていた軽音楽を思い出したり・・・結構古い曲覚えてるもんだなぁ〜なんて懐かしがってた。そう言え
ば、ギター買ってもらった頃『禁じられた遊び』を練習したなぁ〜なんて事も。
 平佐さんはオーナーと35年来の友人で、何度かお店でライブもしていたそうな・・・(知らんかっ
た)また、ライブがあったら聴きたいと思ったギタリストでした♪

 7月29日に、このお店で吉川よしひろチェロソロライブをやるので、そのお知らせを2部始まる
前にさせていただいたのだけど、それを平佐さんがちゃんと聞いていて下さって、演奏後に声を掛け
られました。こちらから声を掛けようとチャンスを狙っていたのですがまさか平佐さんから声を掛け
てもらえるとは思ってなくてビックリ。吉川さんの演奏にご興味をもたれたらしく「どこかで聴けた
らいいなぁ〜」とちょっとマジな目で仰ってて緊張・・・。それから打上にご一緒させていただいて
いろんなお話し聞いたのですが、MCの中で「ギターの先生に、ポップスばかり弾いてたら上達しな
いからやめなさい」と言われた。。。と言う話を聞いていて「私はその先生の言う通りじゃないかなぁ
〜と思ったんですが・・・」と、お話しすると「基本は大事だけど、クラシックばかりでは音楽の広が
りをもてないでしょ?」みたいな事を仰ってて「なるほどっ!!」
 今夜の演奏も、そんな事から音楽を楽しむライブにしていたんだよなぁ〜私って薄っぺらいなぁ
〜・・・と思いつつ、ジャンルにこだわらず何でも聴くのは無節操か?と思ってたから、こじつけかも
しれないけど「いいんだよそれで」と言われてるようで嬉しかった。なんか、話しが上手にまとまら
ないけど、ほんとにいい演奏を聴けたな〜と思った夜でした。
 道内にも素晴らしい演奏家がいっぱいいる。そんな演奏家と出会えるチャンスが、また与えられて
良かった♪






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