2009.2.5号 03:00配信
■音楽屋♪(コラム) |
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2009/2/4(水) 〜伊太地山伝兵衛 厳冬ツアー2009/1.25@北見ヴィーナス〜 ジンジャエ〜る♪小林 僕は伝兵衛さんのライブは今回で見るのが3回目。 一昨年はDUSTで、去年は同じここ、北見ヴィーナス。 でも去年はDUSTの後はじめて見た弾き語りって事もあってか ちょっと僕には硬さを感じた伝兵衛さん。 でも今年は先入観なく、北見2回目だし 今回は本来のライブが聴けるだろうと確信あったので さっそくライブ行って来ました。 オープニング・アクトは細野篤・圭一君兄弟。 彼らの歌は、佐呂間でのオトアマでザ・ハイブリッド・カンパニーとして バンドで聴いていましたが、今回はアコースティックギターとパーカッションの デュオと言う初めて見るスタイル。 今回は全4曲を披露。 「まずはロックっぽい曲をやるます」でスタート。 ええっ?アコースティックでここまでバンドサウンドに迫れるのか! と、かなりインパクトのある世界。 でも、篤君のギターはシンプルだし、圭一君はビートに徹する。 そのせいか、バンドの時とはまた違った楽曲のキャッチーさや詞が良く聞こえます。 そして篤君の声が良い。 バンドだとノリノリで行ってしまうので忘れがちだけど アコースティックでやっても自分の声をちゃんと持てるってのは素晴らしい事だし バンドアレンジに頼らずにシンプルなスタイルでも楽曲の中に同じものを感じさせる 基礎がしっかりしているのはとても大事な事です。 そしてこのデュオを支える圭一君。 ベースもドラムもリードギターもない、とてもシンプルな構成にも関わらず カホンでうまく低音とアクセントのフィルを要れる事で アコースティック=バンドの簡略形では決してないアレンジの豊かさを 出してくれています。 そしてこの抜群に息の会った二人が演る事で1+1の音ではない 全く違う大きなひとつの世界が出来上がっていました。 今回僕は彼らの楽曲をしっかり聴けたので 次回またハイブリのライブを見るときは、さらにすごい化学反応を 体感できるのでは?と楽しみにしております。 会場は既にオープニング・アクトの時点で手拍子が起こり すっかり会場内は一つの空気が出来上がっていました。 そしてその空気は伝兵衛さんの登場に自然な流れを作り なかなか良い感じで厳冬ライブスタート! 1、コーヒー・ルンバ これは昭和36年のモリエンド・カフェって曲を西田佐知子がカバーしたのが有名 ですが、伝兵衛さんがDUSTで歌ってくれたおかげで 僕もこの時代の曲を聴き返すきっかけになりました。 伝兵衛さんのは歌詞も2番がちゃんと入る物語になってますね。 一昨年はお坊さんが、かんざしを買う話とごっちゃになってたけど(爆) 伝兵衛さんのコーヒー・ルンバも3回目ですが 今日はいつもより気合入ってましたね! 特に後半ハイトーンまで行って盛り上がる所なんて、今までにないソウルフルさ。 オープニング・アクトの二人の熱い演奏に呼応するかのようにスローなアルペジ オの中に湧き上がる情熱。 うーん、伝兵衛さんが燃えるとこうなるのか。 2、横浜ホンキートンク・ブルース 「伝兵衛です!」というMCを挟んで2曲目はおなじみのこの曲。 これは原曲がエディ藩、歌が原田芳雄ですが、色んな人が歌ってますね。 ラグ調でジャムるのに良いせいか、ライブハウスでもセッションされたりして、 意外とスタンダードになっていてびっくり。 こういう歌と出会えるのが伝兵衛さんのライブの良いところ♪ 前は佐呂間の横浜で聴きましたが、今回は北見の横浜で味わわせて頂きました。 ♪皮ジャンはおって〜は出てきませんが、密かにここに伝兵衛さんの センスが光ってたりして? 3、WESが聞こえる 3曲目は初期から大事に歌い継がれてきたであろう、伝兵衛さんの代表曲。 WESってやっぱウェス・モンゴメリよね?(え?当然?) 私的にこういうキャッチーなメロディが出てくる伝兵衛さんの歌が なかなか好きです。 伝兵衛さんの声にも一番魅力的にはまってるしね。 4、スイート・ホーム・シカゴ 出ました!ご存知、ロバート・ジョンソンの、いや、戦前デルタブルース界の名曲! いきなりですが、俺ね!今回これ聴けたのが一番嬉しかったんですよ! 伝兵衛さん、ブルース入ってるのは判ってたんだけど、私的に過去のライブでは なかなか「これぞBLUES!」ってのが聴けなくて寂しかった。 いや、「聴けなかった」ってのは適切な表現じゃないかも知れないけど、もっと 泥臭いのもやって!って気持ちがあって、今回それが見事に通じた! と思った瞬間でしたね。 山崎まさよしがロバジョン歌うのは驚かないけど あの伝兵衛さんがブルースを歌う。 考えただけで鳥肌ものです。 こういうブルースがだんだん進化してジャズに発展して行く訳だけど やっぱルーツに帰るのも良いでしょ。 あの伝兵衛さんが僕らにも良く判る12小説のブルースって共通言語で歌ってくれ たのがとても嬉しかった。 もちろんブルースはコールアンドレスポンス! しっかり掛け合いで叫ばせて頂きました! いやホント、これ聴けて嬉しかった!まあこの感想文これ書きたくて書いたよう なものなので、ここで終わっても良いかな?・・・ってうそうそ(笑) 5、七つの子 え〜、別に七つの子って、友達んとこの7歳の一人っ子のじじゃないです(爆)。 てなボケはともかく、この歌、色んな歴史があるみたいですが 僕らにはおなじみの童謡ですね。 おなじみの歌も伝兵衛さんがやるとどうなるか? これが伝兵衛さんのライブの醍醐味でもあります。 セッションするには、楽器が要ると思われがちだけど、これ聴いて思った。 「そうか!楽器なくてもジャムれる方法があったのか!」 ブルースには12小説の定型、ジャズにはジャズの定型やコード進行の約束がある。 普通楽器やる人はそれに則って弾くのでセッションができる。 それなら定型を歌にすればどうだ!ってのがこのパターン。 歌を良く知ってる僕らが旋律を共有する。 伝兵衛さんがそこでコードを展開してどんどん新しい音世界に足を広げてゆく。 もうずいぶん遠くまで旅をしているのは伝兵衛さんなのか、コード進行なのか 旅のカラスなのか・・・。 果たして音楽の七つの子はCDEFGAB?(ドイツ読みにしてね・・・W) 6、いつものズブロッカ 第1部ラストは・・・って去年はこの歌でハーフタイムだったけど 今年は連投の伝兵衛さん。 今回は結構お客さんと楽しむコーナーが多くて(ってうるさい客は俺か?W) いつもどおりサビで歌いました!祝!第3回記念!(笑) しかし前日はズブロッカが出たとはなかなかやるな!佐呂間! と、付記しておこう(笑) 7、かもめ 先日、友人とロック座で話していたら浅川マキさんの歌の話になったんですが、 この歌も確かそうですよね。 しかし伝兵衛さん、なかなかマニアックなところついてくるなあ。白状します! 当日はどうしても曲名思い出せず・・・一昨年のコーヒールンバみたいに 「これ、中島みゆきだよね?」等と大ボケしてました。すみません! 8、次の音 これも一昨年伝兵衛さんのCD聴いて好きになった曲。 前半大サービスでノリノリでしたが、ここらあたりでしっとりと 伝兵衛さんの本来の世界へ。 去年は音割れちゃってたので、心配してたんですが、今年はPAもうまく行ったの で、伝兵衛さんのギターの音がとてもクリア。 ゆったりと音に包まれる会場。いいなあ。 9、またしてもハイウェイ と、思いきや、毎度ながらすっかり引き込まれ、え〜!もうラストっすか〜?と 言う感じで気がついたらもうこの曲。 友人の言葉を借りれば「伝兵衛さん版、蛍の光」(爆)っておいおい(笑) 実はこれ、原曲がもろロックバンドサウンドなので、ラストのこの曲でハイブリ とセッションなんて実現したら楽しそうだなあ と思ったのが今回の細野君たちに声かけようと思ったきっかけでした。 まあ双方のディープなファンには申し訳ないかな? ただの第三者の意見なので、軽く聞き流してくれてもいいな〜 ぐらいのノリだったんですが そんな一言から今回の北見ライブの流れは、去年とまた違うものになったと思います。 これをきっかけに今回のOPアクトに細野君たちが参加してくれた事、打ち上げで 交流を深めてくれた事が私的にとても嬉しかったです。 正直言うと今年は動因面ではかなり苦戦しました。 ライブ続きの北見の日程、新年会シーズン、再凍結した危険な路面状況 その他色々あったけど、しかし、ブログで頑張っていたこまさんや 今回の企画を快諾してポスターやチケット刷ってくれたマスター 他に自分の知らないところでたくさんの人が協力してくれていたので 結果はともかく、今はただただ、関係者皆様に熱くお礼申し上げたいと思います。 こうして本編はハイウェイ!の掛け合いの中、幕を閉じました。 10、永遠と呼べるのは そんなわけでアンコールはこの曲!しっとりと聴かせてくれた伝兵衛さん。 この日まで長かったようであっと言う間のオホーツクツアー。 今回は少数精鋭のオーディエンス! うーん、思えばなかなか濃かったですな! 私的にはね、去年より「なまら」楽しかったライブでした。 去年は入りは良かったけど、聞き手もいろいろな人いるし、何せ初だし 私的にはちょっと聴く方も構えちゃってた気がしてたので その点今年は皆で笑顔で聞けたのが良かったと思います。 次回は村上’ポンタ’秀一さんとのライブも聴けるとか? 既に次回の話題も登場しております。 そんなワケでかなり偏ったライブレポート(・・・のようなもの)ですが ここら辺で筆を・・・いやキーボード?を置くことにします(笑) |
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