2004.3.11号 05:00配信
大会翌日は猛吹雪。でも次の日から仕事があることなどで、ぴかちゅは札幌に車で帰ることを決断。職場の先輩の実家に寄りましたが、ご両親「ホントにこの猛吹雪で帰るの」といった顔。でもダイジョーブと信じ、午前9時半に遠軽を出発しました。 前は見えず、国道さえも除雪が行き届いておらず、時速30−40キロぐらいのペースでようやく白滝村に。高規格道路の方が旧道(国道の北見峠)よりもラクだろう−と、同道路に進入。まだまだ猛吹雪が続きますが、途中約4キロのトンネルで少しは疲労が軽減。 「もう少しで浮島IC=出口=だ」というところで、開発の下請けとみられる作業員が、「事故車両があるので、しばらく待ってください」と。道は片側1車線。どうしようもないので、待つこと数時間。後ろの車はガソリンがなくなりそうで大変です。 まだまだ猛吹雪は続いています。 しばらくすると、「ドサッ」と鈍い音とともに、同じく止まっていた前方の車が視野から消えました。左の「のり面」から、表層なだれが起きたのです。 前の車は右に数メートル動かされ、ぴかちゅの車もほぼ半分埋まりました。 表層雪崩は連鎖のおそれがあり、近くには避難場所もないので、急いでその場から脱出しなければなりません。同乗の先輩が、スコップで必死に車を掘り起こします。前方の車は完全に埋まり、大変なことに。ぴかちゅは動揺してしまい、パニック状態に。 時間は忘れてしまいましたが、しばらくすると、ぴかちゅの車など後方車両は、のり面が離れている安全な場所に避難。前方の車の夫婦も、ぴかちゅの車の中でしばらく過ごしました。 その後、ようやく道路を管理する開発局の除雪車が到着。開発局職員から何も言われることなく、現場作業員の指示に従い、高規格道路を逆送し、白滝村市街に。その夫婦は埋まった車に戻り、除雪を待つことになりました。 このとき、すでに白滝−丸瀬布間の国道333号は通行止め。前に進むしかないです。北見峠を越えようにも、作業員「もう少しで通行止めになる。急いで」。すこしスピードを上げ気味にして、北見峠を越えました。その後少しするとラジオの道路情報「北見峠は通行止め」。車の後がどんどん通行止めになる体験でした。 高速道路も通行止め。国道12号をチンタラと走り、札幌到着は午後10時過ぎでした。 後日、手紙を出したら、前方の車に乗っていた夫婦(クロカン出場者)も無事に札幌に着いたのだそう。ホントによかった・・・・。 ではありません。だれも雪崩で死んだり、ケガがなかったから笑い話になるものの、もし・・・。と考えるとぞっとします。 こんな猛吹雪に強行突破しようとしたぴかちゅも「いかがなものか」と思います。猛反省です。 それにしても、開発局の対応は悪かったですねぇ。まずぴかちゅを含め、巻き込まれた車には説明なしで、下請けの作業員任せ。現場到着も遅かったですね。それに停止していた道路ののり面も「急斜面」だったことが分かりました。死人が出たらどうしたのでしょう??????? ぴかちゅはかつて北見と佐呂間の境界のルクシ峠のがけ崩れで二人の人命が失われた時の取材で、わけのわからないコトを説明し続ける開発局職員に怒鳴ったことが(支局時代に怒鳴ったのは一度だけ)あります。そのときの様子がちらりと思い起こしてしまいました。 (札幌支局長・ぴかちゅ) |