2005.2.13号 13:00配信


合併住民投票

(webnews札幌方面支局長・ぴかちゅ)



う〜ん、驚きました。

20日には前任地が管轄した湧別、佐呂間両町で、合併に関する住民投票が行われます。「佐呂間、上湧別、湧別」の3町の枠組みを問う内容です。現地では「反対」「賛成」派が、いかに「票を取り込む」か競争をしている−と聞き、湧別町内で配布されているチラシなどをファクスで送ってもらいました。

感想は何度読んでも「う〜ん」。

両派ともメリット、デメリットをかなり全面に打ち出して論を展開しています。

賛成派は合併により、無医町となった湧別に、改築迫る上湧別の病院を誘致する運動を繰り広げたり、サロマ湖の環境保全、地場産品のブランド化を挙げ、そのうち来る「2次合併」に向けて、体力を付けておくべきだと主張。さらに、3町では、新町議会と、新教育委員会は、(法定協議会での議論で)存続できたと述べています。

反対派は佐呂間と上湧別、湧別の枠組みは不自然とぶち上げ、一体的な町作りはできないと主張。歴史的なつながりはない、佐呂間の経済圏は北見−と述べています。さらに一部に配布されているとされる文書を読むと、3町の枠組みは「佐呂間・上湧別」対「湧別」の構図で進められた。町有林も失う、佐呂間は給食センターなどで大きな借金をしなくてはならない、佐呂間はだから合併したいのだ−と書き、佐呂間悪者論を展開しています。

現地に居ないので、実情はよく分からなくなってしまったのですが、新聞報道を読むと、賛成派は前の町長や町議会議長、商業の実力者らが名を連ね、一方で、反対派は、ある前の議会議員や、町長選候補者が入っています。ここまでは「町長選の構図が再現された」と思いましたが、反対派の文書を読むと現町長を支えて自立の道を歩もうと理解不能の文言もありました。

まったく「う〜ん」です。

道内各地で住民投票の動き、活発化しています。でも、こんな熱の入り方では、住民投票自体に疑問を持つのです。住民投票で賛成、反対派で中心的に動いている人たちに、決断が下ったときに、それだけの腹づもりはあるのか、責任が問われるのかー。そこがいちばんの問題だと思うのです。

どちらとも、どのようなまちをつくっていきたいのか、この湧別町の例を見るだけでも、よく見えない。特に反対派、賛成派の中心人物が、風見鶏のように方向転換したり、さわりのいい文句を並べて主張することには疑問符が付きます。まるで泥仕合をしているかのようです。

投開票は20日。この「選挙戦」、どうなるのか。投票後、反対、賛成を投じた住民の腹づもり、議会議員や町長がどのような態度を取るのかが問われるのかな−と思っています。
(札幌支局長・ぴかちゅ)







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