2006.6.14号 22:00配信
ぼくの娘(生後四十数日)が体調が思わしくなく、市立札幌病院に入院しています。 小児科病棟のロビーには、絵本が並び、ナースステーションのガラス窓にはアンパンマンなどのテレビキャラクターの絵が張ってあり、ほほ笑ましい。 さらに看護師さんたちは白衣だけでなく、白衣の上から明るい色のエプロンを着けていました。 病棟にありがちなどよーんとした雰囲気はそれほど感じませんでした。 夕刻でしょうか、ぼくが自分の子供をあやしていると、リコーダーの音色が聞こえました。 「エーデルワイス」を演奏していました。 院内学級に通う子供が演奏していたのでしょうか。 さらに、夕飯が配られると、仲良しの子が「俺の方がメシ(ご飯)の量が多い!」といった会話が部屋越しから聞こえてきました。 元気な子供たちだ。と一瞬思いました。 が、よくよく考えると、ここは病院。 彼らには何かしら、体の具合が悪く、入院しているのです。 さらに、かみさんに聞くと、看護のために、親が一日中付き添っている子も多いらしい。 そのために患者用の風呂も親のために(父親でも)、時間を区分しているほどです。 帰りのバスの車中で考えました。 あの子供の患者たち、元気な声を響かせていたけれど、その陰では、きっと重い病気で苦しんでいるのだろう、と。 そう思うと、ぼくの頭の中でよみがえった、リコーダーの響きが複雑な音色にリフレインしたのです。 (札幌支局長・ぴかちゅ) |