2001.8.18号 07:00配信
7 休憩時の体温調節 トレーニングによる心身の機能の向上は、その後の休養によって疲労が回復 することで得られます。夏季トレーニング中の休養日はあらかじめ設定して いた日時以外に選手のコンディションに応じて追加する必要があります。少 々体調を崩している選手個人に聞いても多くは「大丈夫です」と答えること が多いので指導者は注意深く観察してください。また運動中の高温多湿下で の休憩のとりかた、対応によって体温調節に差が出ます。 A 休憩時間に十分に水分補給する(前述) B 屋外においては木陰等で風通しのよいところで、屋内でも風通しの良い 場所 C 汗で濡れたウェアを着替える。冷たいタオルで身体をふく。 (気化熱利用) D エアコン・扇風機のある涼しい部屋で休憩する E 試合中のハーフタイムではアイスパック(氷)で大腿のつけね・腋の下 など 大血管部を冷やす。 F 宿舎においてもエアコン・扇風機のある涼しい部屋で休憩する 最後に子供は大人と比べて体温調節を司る自律神経が未発達で、個体差が大 きいので、熱中症になりやすいと言うことを、指導者の方は十分心得ていて 下さい。 学校管理下の熱中症死亡事故は野球がもっとも多くて、次いで屋外ではラグ ビー・サッカー、屋内では柔道・剣道におおく発生しております。 また半数以上が、ダッシュをくり返すランニングや持久走で発生しており、 これらは熱の産生の大きい運動で、気温や湿度が高いとその熱の放散するバ ランスがとれなくなることが大きな原因と考えられます。 環境を考え、十分な水分補給と休養が必要です。また個体差が大きいので、 同一条件下でも熱中症事故をおこすのは一部の人なのです。 ただし他の人は発症しないのかと言うと、悪環境下では個体差の順に発症し 最後には全員発症します。この個体差は体力レベル・技術レベルの低い低学 年、肥満度の高い子供に多く発生し、疲労・発熱・下痢などの体調不良のあ るときも、発生頻度が高くなります。さらに連日の練習で体重減少が続いて いるときは脱水傾向にありさらに頻度が高くなります。 スポーツは安全に楽しく健康にをモットーに |
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