今回のタイトルの答えは本当です。改めていうまでもなく常識です。そうは
思っていてもわずかな期待をもってこのページを開いた、現在喫煙中の方(禁
煙をしようとしている人・禁煙を考えたことのある人・禁煙を考えたことの全
然ない人も含めて)、あなたは、今このときをもって禁煙の第一歩を踏み出し
ました。
現在禁煙進行中の方、悩まず続けてください。
非喫煙の方、これを読んで喫煙にはけっして走らないで下さい。
でも喫煙が悪い、悪いといわれているがどれくらい悪いかは、多くの方が漠然
と思われているのではないでしょうか。ドイツのある学者の数年前の発表です
が「禁煙はドイツ医療費総額の大いなる増加につながる重大行為である。喫煙
こそが国家医療費の抑制に役立つ行為である。」と言い放ちました。
一瞬誰もがエッと思いますよね。
当然国民一人一人個々に見れば喫煙者の有病率は高く、医療費も各々高くかか
りますので、間違っていると考えてしまいますが、実はこの意見のポイントは
一人あたりで見るのでなく、国民全体で見ると喫煙者は早死にする。
タバコを吸わない人だけでなく禁煙者も長生きするし、周りの人にも悪影響を
与えないですむ。すなわち、喫煙していれば早死にする人たちや周りの巻き添
えを食う人たちが、長生きすると健康であっても、風邪をひいたり、ケガをし
たりして医療費がかかるし、慢性の病気になっても医療費がかかる。
死んでしまっていれば特に老齢人口の減少によって、その分国全体の医療費は
かからず全体として抑制から減額するという理屈です。
もちろん彼はタバコは良くない、禁煙をして長生きしようと言っているの真意
なのですが、なかなかみんなに聞いてもらえずに痛烈な皮肉を込めて前述のシ
ョッキングなことを言い出したのです。
実際日本でも
「20代からの喫煙継続者の4人に1人は60才迄に喫煙関連疾患にて死
亡している。さらに20代からの喫煙継続者の2人に1人は70才迄に喫
煙関連疾患にて死亡している。50歳迄に禁煙すればその後の15年間の
死亡率が喫煙継続時より約50%減少する。」
などと言うデータもあります。
但し、このデータは一日喫煙量・タバコの種類(タール・ニコチン量)には言
及していませんが、このデータがあるのは紛れもなく事実です。さらに私は口
でふかしているだけで吸い込んでいないから平気だといわれる方もいらっしゃ
いますけどまぎれもない喫煙者の一人です。ふかすだけの煙も、本人だけでな
く周りの人にとっても大変な害のあるものなのです。
(これを間接喫煙とか受動喫煙と言います。)
現在喫煙している方(タバコをおいしいと感じたり、無意識にタバコに火を
つけて吸っている人です。いないとは思いますがいや いや吸っている人を
除きます)、実はあなたはニコチン依存症なのです。残念ながらこれは断言
できます。ニコチン依存は精神的依存・身体的依存があります。「時間をも
てあましているから、吸っているだけで、なくたって平気だよ。」とか「タ
バコを欲しいわけでないので、自分は依存症ではない。」とおっしゃってタ
バコをやめていない方、気づいてないだけです。家や職場にタバコの買い置
きをおいてあったり、無いとすぐに、買いにいったり、ひどいと真夜中でも
・嵐の中でも買いたくてコンビニや自販機を捜しにでかけたりしてませんか。
精神的依存では長年の喫煙継続により知らず知らずのうちにニコチンを摂取し
ないと我慢できなくなったり(自覚あり)、つい気がついたら吸っていたり、
習慣として吸ってしまって(寝起きの一服・食後の一服など)、喫煙(ニコチ
ン摂取)をくり返してしまっている状態をいいます。身体的依存の場合は長年
のニコチン摂取のため喫煙後時間が経つと一定量以上身体の中に、ニコチンが
なくなりイライラしたり、集中力が低下したり、落ち着かなくなったり、不安
な気持ちや不快な気持ちになったり、手が振えたり、脈が遅くなったりする離
脱症状が出てきます。このように自覚のあるニコチン要求や精神的要求だけで
なく、自覚の無い要求によって、禁煙を試みるも失敗することが多く、既に故
人となられた、外国のヘビースモーカーとしても有名な政治家が「私にとって
禁煙が大変だって、そんなことはないよ。とても簡単さ現に今年になってもう
10数回も禁煙しているからね。」と記者達にウィンクをしながら答えたエピ
ソードがジョーク集に残っているくらい昔から多くの人が禁煙をしたいという
願望はつよくまた悩みの種でありました。通常たばこを吸い込むと喉を刺激し
不快感が生じます。さらにニコチンが体内に吸収され脳へ到達すると頭痛 や
眩暈を起こし場合によっては吐き気をもよおします。はじめて吸ったときどう
でしたか、はじめからおいしかったですか。
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ではどうすれば禁煙できるのでしょうか。
1 絶対禁煙すると強く自覚する。
本人の自覚がないと成功しません。周りの人に宣言するのも決意を強くするこ
とに役立ちますよ。
2 仲間をつくり互いに励ます。
強い自覚をもっても一人きりだとくじけそうになっても、励まし合う仲間がい
ると頑張れます。
3 ニコチンの依存症状が強いと思ったら医療機関を受診する。
禁煙指導をしている医療機関を思い切って受診して、医師と相談することも一
つの方法ですし、現在ニコチン含有のガムやテープがあり、禁煙補助薬として
使われており、必要なら処方してもらいましょう。但し、きちんと容量を守り
ましょう。
さあすぐに行動に移しましょう。もしくじけそうになったり、仲間が見つけ
にくかったら私の掲示板を利用してください。ペンネームで互いにグチを言っ
たり、励ましあったりしましょう。私の診察室でも禁煙指導はしておりますの
で必要ならいらしてください。また希望者がいらっしゃれば禁煙教室を開催し
ましょう。掲示板かメールをください。
禁煙だけが長生きの秘訣ではありませんが、少なくても自らの健康を害し、
そして受動喫煙の子供たちの健康を害するのは明らかです。自らのそして社
会の明るい健康な未来のために禁煙しましょう。
白熊でした。
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