2000.10.6号 09:00配信


スペシャルオリンピックス北海道


SON北海道のみんなたち 北の大地 第7号

提供:SON広報委員会 委員長 新沼 透

今日は、みなさん。イマムーです。スペシャルオリンピックス日本−北海道の、広報委員会委員長新沼さんから、最新の記事の提供です。以下に、前回のコラム記事より、大変内容の表現に魅力のある記事をお伝えします。

感想など、メールいただくと大変うれしいです。宛先は
・運営副委員長 渡部 章 wacnet@crocus.ocn.ne.jp
・広報委員長  新沼 透 niinuma@muratasystem.or.jp

 まで、よろしくお願いいたします。


徳島で全国アスリート委員会
 朋ちゃんが阿波踊りに乱舞した心ひとつのSOアスリート


八月十二日・十三日かけて徳島県徳島市で開催された第二回全国アスリート委員会にSON北海道から山内朋美アスリートが出席して全国のアスリートとの交流を深めました。

SO日本(N)が主催して行われたこの大会には全国の十七都道府県から二十九人のアスリートが参加し、これに支援ボランティアやサポーター、SONのスタッフが加わり総勢五十七人が集りました。細川佳代子会長も加わり開会式のあと三回にわたるアスリート委員会が開催され、支援者研修会も二度にわたって行われました。SO活動はアスリートを支えるボランティアだけで運営されるのではなく、アスリートも運営の主体となることが必要。この全国大会はSO活動の企画への参加によって自己表現、自己決定についてアスリート自らも成長しようとするものです。

北海道からはSON北海道のコーチの武市慶子さんが支援ボランティアとして同行しました。開催期間の徳島市では有名な阿波踊りが行われています。この行事にSOとして参加することも今回の委員会の大きなテーマ。わずかの練習を行って十二日、会場となった鷲の門へ集合。

今委員会の開催に合わせて「スペシャルオリンピックス・日本連」が結成され会場にはSO旗とともに「連」び字が染め抜かれた浴衣姿の百二十人が一斉に演舞場で踊りを繰り広げました。

飛行機での酔いと徳島の暑さで山内アスリートも少々バテぎみでしたが、仲間との踊りの輪に入って元気が回復、「ヨットサー!ヤットサー!」のかけ声も勇ましく踊りに興じました。活動の所を違えても同じ心で日頃のSO活動に取り組んでいる仲間にとって旧知の友のように心をひとつにして踊ることに時間はかかりません。朋美さんの笑顔がとても素敵でした。

朋ちゃんが堂々の宣誓

翌日の委員会ではアスリートの活発な意見交換が展開されました。「競技会をもっと開いてほしい」「他との交流をしたい」など堂々とした発言が相次ぎ見学した支援ボランティアは誰もがびっくり。武市コーチボランティアも「今までの活動の中でアスリートたちの気持ちに気付かずにいたことがあったかもしれない」「もっと発言の機会をつくらなければ」と反省しきりでした。我が山内アスリートも閉会式で自ら申し出てアスリート宣言を担った。細川会長に向かって堂々としかも高らかに宣言する朋ちゃんの姿は大きく輝いていました。

今年三月長野で行われたSO冬季ナショナルゲームのスキー競技で金メダルを獲得した山内朋美アスリート。これまで彼女のコーチとして常に行動を共にした武市さん、山内さんの晴れやかな姿はあふれる涙で揺れていた。

 山内朋美さんの感想文(原文のまま)

徳島であわおどりをしてたのしかったです。
また徳島にいきたいです。
いくときはひこうきにのってよいました。
徳島はあつかったです。
あわおどりがたのしかったです。
アスリート委員会でプリント班になりました。
字を書く班といっしょにアスリートせんげんをだれにするか決めました。
会長さんと話しがしたかったのでみんなのまえでてをあげました。
会長さんにアスリートせんげんをいいました。
うれしかったです。


S0N北海道の夏は熱かった
 市民行事に積極参加、存在をアピール


SON北海道が全国で十三番目のローカル組織としてスタート。三年目を迎えて、全国大会にアスリートを送り出すなど着実な発展をとげてきた。そんなパワーがこの夏、各種市民の行事参加で熱く燃えた。

オホーツクマラソン

オホーツクマラソンが七月十六日、紋別市営陸上競技上をスタートとして開催され、SON北海道のアスリート山内朋美さんらが出場、十キロメートルを見事完走した。周囲からは「よく走った」と賞賛の声がおくられている。オホーツクの夏のさわやかな風をきって走る紋別市恒例のオホーツクマラソン。市民など百人が参加して行われる一大イベントだ。山内さんのほか篠原辰二ボランティア委員長、日景亮太さん、松本良文さん、武市慶子さん、細田沙織さんの各ボランティアが参加した。

走破タイムは六十分。目的とした一時間以内をほぼクリアー。ゴールには多くのSОメンバーの声援で迎え、五人がそろってゴールのテープをきった。スタート直後は笑顔でフットワークも軽快だった山内さん。徐々に額からは汗がにじむ。足取りも次第に鈍り始めた。併走したボランティアたちも終始声を掛け合って励まし合った。山内さんを励ますボランティア自信の体力も次第に疲労感を増してくる。それでも終始笑顔を絶やさない山内さんの強靭な走りぶりに篠原さんたちも逆に励まされた。ゴールが見えた瞬間、誰もがが胸を熱くした。十キロメートルを走り抜き共にテープをきった感動は五人の涙となって噴き出した。



 盆おどり大会に積極参加

毎年八月十五日・十六日は旧暦でうら盆。二千人を超える市民などが旧駅前通りに集合。短い夏を惜しむように踊りに興じた。踊りの輪にSOの一群が舞った。午後八時から二時間にわたる踊りは休みなしで行われた。アスリートたちも和服姿で懸命に踊り続ける。日中は仕事や学業に追われているSOボランティアたちも負けられない。目と目を合わせお互いの無言の励まし合いが、誰も踊りの輪から離れることをさせなかった。そして日頃培ったチームワークはこの日も存分に発揮された。見守る市民のなかからも「じょうずよ。頑張って」と大きな声援が送られていた。
 この盆踊り最終日には各賞が発表される。ほとんど練習なしでの初参加。決して他から賞賛を得られるようなものではなかったが、それでも何か受賞できるかもしれないという期待感が踊り終えた満足感とともにメンバーの気持ちを一つにしていた。

残念ながらどの賞にも該当しなかった。「来年は賞をめざすぞ」。新たな目標を手にしたメンバーだった。



 フリーマーケット参加

九月三日、紋別市スポーツセンターで行われたフリーマーケットにSON北海道が出店し賑わいをみせた。売上金は二万七千六百六十円、資金造成につながるとともにオリジナルトレーナーなどが販売されてSO活動を大いにアピールした。

このフリーマーケットは紋別市消費者協会が主催して毎年この時期に行われる。二千人を超える市民が訪れる市内最大のフリーマーケットだ。体育館いっぱいに区切り五十のブースが割り当てられる。この日も開場前から三百人を超える市民が長蛇の列をなすほど盛況だった。売り手と買い手の交流、触れ合いを求めて会場を訪れる市民も多い。

会場の一角を占めたのがSON北海道。九人のメンバーが「いらっしゃいませ。これどうですか。安くしときますよ」と威勢の声が響いた。人気商品は先を競って商品を手にして「これまけてよ」。「これはちょっと…。SO活動の資金の造成のための活動です。是非協力してくださいよ」などと言葉のキャッチボールが展開されていた。

商品は七月八日北海道立紋別看護学院の学園祭にチャリティーバザーを実施したことで品薄な面もあって収益では今ひとつ。でも市民行事に参加してスペシャルオリンピックスの活動を市民に知ってもらう機会ともなった。



 初の四地区合同で運営委員会

SON北海道では会長、副会長、運営委員長を始め各委員会長、プログラム委員長などを構成メンバーとして運営委員会が月に一度開催されています。八月五日の運営委員会では設立以来始めて紋別地区、札幌地区、小樽地区、千歳地区のリーダーが一同に会した運営委員会となり、互いの交流を深め合いました。

札幌地区から黒田澄雄札幌地区運営委員長と織田清次事務局長、小樽地区からは佐々木信子地区代表、千歳地区担当として吉田夏美マネージャーが出席しました。特に黒田委員長、織田局長、佐々木代表は始めての紋別入りで紋別地区の多くのメンバーとは初対面、それでも終始和やかなムードでこれからの飛躍を近い合いました。

委員会の冒頭佐野順常会長も出席して来紋した幹部を歓迎、「これからSON北海道の発展のために互いに手を携えていきましょう」と挨拶した。黒田委員長から札幌地区の状況報告がありました。「正会員数二十人、アスリート一人さらに一人のアスリートが予定されている。七月三十一日に豊平区温水プールで武田スポーツプログラム委員長を講師に水泳コーチクリニックが開かれ参加者は十一人に上り水泳プログラムが鋭意実施されている」とのこと。さらに佐々木代表から小樽地区でも同時に水泳プログラムが実施されている内容が報告されました。

千歳地区では七月二十日千歳市総合福祉センターで篠原辰二ボランティア委員長によるボランティア募集説明会を開催したが、思うようにボランティア志望者がいない現実の厳しさが報告されました。また委員会では話しが盛り上がり、四地区合同の交流の場をつくろうという意見が相次ぎました。北海度ローカルミーティングの開催に向けて検討することとが決まりました。(別掲)
運営委員会終了後参加者は今回来紋した黒田委員長らを囲んで市内飲食店で懇親会が行われました。和気藹々の歓談のひと時となりました。


 初のローカルミーティング開催
  発祥の地紋別で全道から


SON北海道が発足して三年目、現在全道で百五十人の会員となる。アスリートの数は二十人になっている。地区プログラムは紋別、札幌、千歳、小樽の四地区でできるまでに成長を遂げています。二十三日と二十四日紋別市を会場として全道のSON北海道会員やSOに集うに興味のある人を対象にした「第一回北海道ローカルミーティング」の開催が決定されました。

林業研修センター「からまつ」で宿泊して交流会、懇親会などでふれあいを深めるほか、各地区のアスリート合同でボウリングプログラム、翌日は各委員会に別れてSO運動について語り合うワークショップなどを行い全体報告をしてSO活動の理解をさらに深める内容となっています。

スペシャルオリンピックスは知的発達に障害がある人たちに地域で年間を通じてスポーツのトレーニングプログラムとその発表の場である競技会を提供するボランティア活動です。アスリートとボランティアが楽しみながら絆を深め感動を共有し人間的に成長していく。さらに地域での活動を通してアスリートが地域社会にとけこみ普通に生きていける社会の実現をめざしています。

SON北海道は地区組織としてはまだ未熟でありますがアスリートたちの就労自立、生活自立に向けて、一歩ずつ前進したいと考えています。紋別の地から芽生えたの活動の輪が北海道全体に広がりをみせてきた証左としてこのミーティングが紋別市で開催されることはSON北海道の歴史のエポックを画するものです。五十人を超える会員が一同に会する計画となっていますが、ワークショップは広く市民の方にも参加してもらおうと企画されています。是非多くの方の参加をお願いします。

水泳・ボウリング第2クールが始動

紋別地区スポーツプログラム委員会では「陸上」プログラムの実施に燃えています。十月九日、午前十時からスポーツセンターを会場として「おためしプログラム」を計画しています。この実施のため十月一日には高等養護学校会議室で午前十時からコーチミーティングが開催されます。



ではまた次回まで。掲示板もよろしく。



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