2001.5.23号 07:00配信


オーロラ・ハンティング

長い一日が始まった(初日)


 まさか、こんなに長い一日になるとは思ってもみなかった。
25日、函館発正午過ぎの便で関空へ。着陸したと思ったとたん、機体がジャンプした。ワォと思う間もなく再び着地。鼓動が一気に早くなっった。出発早々、なんか嫌な予感がしたものだったが、その後、嫌な予感は当たったのか外れたのかはよく分からない。

関空到着後、ツアー集合時間まで2時間以上もあったので、取りあえずレストランで、相方は「たらこスパゲティ」、俺は「ラーメン&おにぎりのセット」。やっぱり空港のレストランは高いのだった。

喫茶店で休んだり、空港内をぶらぶら見学したりで、PM4:30の集合時間に国際線出発ロビーへ。ツアー参加者は21人。ほとんどが関西の人で、北海道から来たと言ったらみな驚いていた。中には「北海道でもオーロラが見えるでしょ」なんて言う輩もいて「そんなわけないやんけ」と突っ込んでしまった。相手は関西人だからね。

添乗員さんは関西弁と笑顔がチャーミングな、その名を○川さんという20代後半と思われる女性。が、すでに既婚者だったことが後に判明する。旅行中、俺が「○川さんって…」と口に出すたび、相方の機嫌が悪化していったものだが、既婚者と判明した際の会話に最も怒っていた。理由は分からないが、女って不思議だとつくづく実感したものだった。

さて、○川さんにツアーの説明を受けた後、時間が空いたので空港内の両替所で当座の現金10,000円を両替。さらに、現地は寒いだろうとカイロを大量に買い込んだのだが、これは結局必要なかった(まるで北海道旅行にくる本州人のような行動に帰国後恥じ入った)。

出国審査を通過した後、免税店で旅行中のタバコを1カートン購入し、PM6:00、エアカナダ890便に搭乗。初日はバンクーバーからトロントへ乗り継ぐ。

バンクーバーまでの飛行時間は約10時間。日本との時差は−16時間なので、バンクーバー到着は、24日のAM10:00ごろだった(ような気がする)。

エアカナダの機内サービスは、エコノミーに関わらずしつこいほど手厚く、間げきを縫うように飲み物を運んでくる。相方が「ほっとみるく」と注文したら、トマトジュースが出てきたのだがこれはご愛敬。こちらの意志疎通の問題か。

実は、飛行機に10時間も乗るのは初めてで、これまでの最高は成田−マニラの4時間ほど。機中泊も当然初めてで「優しくして下さい」とお願いするものの、こればっかりはどうにもならず、眠りたいのに眠れなくて、ふと気づくとちょっとだけ寝ていたような気がして、眠れたのか眠れないのかよく分からないうちに、機外が明るくなってきた。間もなく到着。

一応、機内で寝たことになっていて、というか、寝たんだぞと自分に言い聞かせた。到着時間も昼なので時差はそれほど感じない。ここからさらにアメリカ大陸横断するためトロント行きへ乗り継ぐ。  が、これが大幅に遅れ、予定でAM11:30発がPM1:30になってしまった。

空港から出るわけにもいかず、やることがなくなった。

ま、どうしたってしょうがないので、取りあえずおよそ10時間ぶりにタバコ。なのだが、カナダは禁煙大国なのであった。
広いバンクーバーの空港に喫煙所は2−3個所しかない。タバコを吸うため、喫煙所をあちこち探し回り、やっと見つけてさあ一服。頭がクラクラしてして高校生の頃を思い出した。空港内のスターバックスで購入したアイスカフェオレを傾けつつ、一本二本三本…。貧乏根性を出したせいで気持ち悪くなった。  ところで、添乗員○川さんは非常に気の利く方で、ツアー参加者21人中、喫煙者が3人しかいなかったのだが、喫煙できそうな場所がある所にくると、「ここをこう行ってああすると喫煙所ですよ」と関西イントネーションで丁寧な説明をくれた。

バンクーバーからトロントは約5時間のフライト。この乗り継ぎ便は、香港から来たらしく、乗っているのはほとんどが中国人と日本人というオリエンタル状態だった。中国人は床にぼんぼんゴミを捨てるものだから、降りたときの汚さがすごかった。
10時間に比べれば5時間なんて大したことなく、さすがに疲れがたまっていたのか眠ってしまい、気づいたときには到着していた。
バンクーバーとトロントは時差+2時間。なんだかんだで到着した時、現地時間はすでにPM10:00だった。ちなみに予定ではPM6:40。
しかも、荷物受取所が大混雑している上、荷物もなかなか出てこない。疲れも合わさってイライラしたころ、添乗員の○川さんも見るに見かねたのか、参加者まとめてポーターを頼んでくれた。

さて、ポーターが荷物をピックアップしてくれる間、ロビーでボヘラッと待ち、空港の外へ出てタバコを吸うのを繰り返す。このときのタバコは本当に不味く感じて、こりゃ禁煙できるかなと思ったのだが、やっぱりダメだった。
やっと荷物がまとまって出てきたのは、40分位たったころだったろうか。
しかし、遅れるときは遅れるもので、今度はチャーターしたバスがなかなか来ないのである。結局、11:00までバスを待って空港で足止めなのであった。

足止めされている時、ポーターが俺の顔を見て「はにむん?」「はにむん?」と声を掛けてきた。「なんだなんだ??????」と首をかしげること数秒。「あっ、ハネムーンか」と気づいて「オー、イエス、ハハハハハ」と応えたら、記念か何か分からないがタバコを一本くれた。お返しに俺もタバコを一本渡すと「グッド・ラック」と一言。なんか心温まるひとコマであった。

ようやく到着したバスで一路ナイアガラフォールズ(NF)のホテルへ。バスが高速へ乗ると同時に、窓外に雪がぱらついてきた。

ところで、トロントで現地ガイドの○岡さんが合流した。50歳くらいの小太りの女性で、悪い人ではなさそうなのだが、これがまた細かい。明日の予定はともかく「パスポートは必ず身につけて」とか「チップがどうこう」とか、果ては、お土産購入ガイドに至る。眠たいのにバスの中、マイクで喋るものだから、内心「俺らは修学旅行かい」と毒づいた。スイマセン。

NFに着いたのは夜中の12時過ぎ。しかも、大雪になっている。ツアー参加者の多くは喜んでいたのだが、北海道から来た身としては…。

ホテルはナイアガラの滝のすぐ近くにある「SHERATON FOXHEAD ON THE FALLS」というところ。着いた時には暗くてよく分からなかったのだが、翌日見ると立派な外観だった。
部屋に入ると、これまた立派!−と感動すると同時に、たまらない空腹に襲われていたことに気づいた。ホテルの隣にハードロックカフェもあったのだが、すでに部屋から出る気力はなく、カロリーメイトと焼き鳥缶詰で空腹を癒し、すかさず眠りに入った。と言いたいところなのだが、疲れすぎたのと枕が変わったので眠れない。窓から見える夜景を撮ったりしながら、深夜3時ごろ、やっと記憶が途切れた。いやー、なにもしてないのに、初日から本当に疲れたわ。


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