2004.3.9号 09:00配信
3月6日遠軽町福祉センターで開かれた国営の貯水池建設事業説明会、流域の方が30人ほどが出席しました。バブル絶頂の昭和62年に計画が持ち上がり、平成9年から工事開始、現在は貯水池から畑までの配管が整備されているそうです。地元生田原の酪農家なども出席して必要性に疑問との意見を述べていましたが、国=網開建としては「住民の要望として町から要請を受けて着工したもので、工事の中止は難しい」との回答。 また、この地区は里山として川も周辺の自然も豊かな場所で事業に伴う環境への影響についてはとの問いに「工程上影響なく、小規模事業地区として法的に環境影響調査=環境アセスメントの対象とならないので実施しない」そうです。サクラマス=ヤマベの産卵場所やほかの動植物の生態系にどのような影響があるのかは「藪の中?」 平成20年に完成するまでに91億円の費用がかかるそうですが、この貯水池は10年に一度の旱ばつを想定したもので、4月中旬から8月中旬までの4ヶ月貯水して必要な農家に配水されるので、逆説的に言うと普通の年9年間はあまり必要ない?かと思いますが生田原では農業振興としてアスパラガスの生産やシソ、カーネーションの栽培に取り組んでいてここにも潅水利用されるとのことです。 利用予定だった農家も当初は45戸あったそうですが現在では10数戸に減っていて費用負担ができるか心配との声も出されました。 さて、国が作ってくれるのですが地元の町も負担をし、使う人も負担をしますが、費用対効果や費用対利益を考えると疑問が残りますね。とくに、自然環境にも少なからず影響があり犠牲になることがは費用として加算されていませんので、これらを事業費に含めると数百億円に膨らむでしょう、それに対して見合うだけの収益がある農業生産が期待されるところです。 |