1999.9.11号 10:20配信


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「酒と文化と、そして語り合い…」
富田通信第144号(99.09.10)より転載

平成11年9月10日 発行人:富田富男

●クロダイ釣り奮戦記

 新庄祭りが終わると秋が来る。・・・昔からそう言われていたのですが、今年も8月24日の新庄祭りを境に、まるで芝居の書割のように季節が真夏から秋に変わりました。それまでの連日35度前後という記録的な猛暑がまるで嘘のようです。
 それにしても秋はいいですね。朝晩の冷気と透明感を増した風景が、疲れた心と身体に、少しずつ、少しずつ活力を注いでくれます。しばらくはボ〜っと回復を待つことにしましょう。
 ・・・ってなわけで、今回の富田通信はお酒の話を離れて、去年から始めたクロダイ釣りと参りましょう。

海釣り転向のきっかけ
 私が海釣りを始めたきっかけは町内の仲間の影響です。彼らと飲む度に海釣りの話がでるんですよ。それもとっても楽しそうに。
 それまで、20数年間ヤマメ釣り以外見向きもしなかった私もつい魔が差したというか、なんというか、「それじゃ、今度一緒に連れていってくれ」といってしまったんですね。
 行ってみて戸惑ってしまいました。海といっても堤防なんですが、まったくポイントが分からない。川だったら流れを読んで、どこにヤマメがいるかすぐに分かるのに、海はまったく勝手が違う。まるで歯が立たない。海釣りに関しての知識が全くない自分にがく然としました。
 ヤマメ釣りで忘れかけていた、釣りの奥深さをあらためて教えられて、気がついたら海釣りにのめり込んでいたのです。

クロダイのヘチ釣り
 とは言っても、ヤマメ釣りで培われた釣りに対する考え方がそう簡単に変わるはずもありません。釣りはあくまで趣味であって漁ではないんですから、手段を選ばず、魚さえ獲れればいいというものではないと思うんですよね。魚に対したとき圧倒的に人間が有利な立場にあるんですから、撒き餌をうって魚を釣るのはなんだか卑怯な気がして後味が悪い。それに釣るための仕掛けはできるだけシンプルなほうがいい。なにより大事なことは、「魚が釣れた」ではなく、「魚を釣った」という感覚が持てること・・・つまりは、ヤマメ釣りをそのまま、海に持ち込んでできる釣りはないものかと探したわけです。
 そして、見つけたのがクロダイのヘチ釣りだったのです。
 クロダイのヘチ釣りとは糸を巻き取るための単純なリールのついた2m50cm前後の短い竿で堤防の際を探り歩く釣りです。仕掛けは糸と小さな重りと針だけで目印とか浮きとかは使いません。餌は堤防に着いているイガイをそのままで使います。イガイはクロダイが常に食べているもので、固い貝を割って食べるのは堤防周りではクロダイしかいません。ですから、当たりがあればクロダイなんですがその当たりがまた微妙なんですよ。この釣りはその微妙な当たりを感じて、竿を立てなければ決してクロダイを釣ることができません。クロダイがむこうから針に掛かるということはほとんどないのです。
 どうです? 面白そうでしょう。

最初の一匹
 去年の6月からこの釣りを始めたんですが、最初は釣り方がさっぱり分かりませんでした。釣り方を聞こうにも私がいっている酒田の堤防ではこの釣りをしている人が誰もいないのです。もちろん私の仲間にもいません。先生は本とビデオだけです。釣りをしていて分からないところが出たら、本を読みビデオを見る。また釣りに行く。また本とビデオ・・・。一度の当たりすらも取れないまま永遠にこの繰り返しかと思っていた去年の9月4日、ついに最初のクロダイを釣ることができました。そのときの釣り日記を紹介します。
「朝5時半に新庄を出発。6時40分頃、酒田の大浜埠頭着。イガイ採取。イガイがとっても暖かい。ずいぶんと水温が高いようだ。
 7時、砂防埋立地で釣り開始。釣り人無し。風も波もない。潮は西からかすかに堤防の先端に当たるがほとんど動いていない状態。
 当たりは、いつものように全然ない。約40分ほど粘るも気配なし。防波堤が一段低くなっているところに移動。イガイを落とし込み、底に着いたので持ち上げようとしたところ、竿に異様な重さを感じる。すかさず合わせると渓流ではとても考えられない強い引き。竿を片手では持ってられない。両手で持つがジリジリと糸が出される。
 なにせ初めての経験だったので、すっかり気が動転してしまう。それでも針掛かりを確実にするため、二、三度合わせを利かせる。やっと魚体が見えはじめる。横になるとさすがにでかい。あわてていたために、まだ、クロダイが浮き上がる前にタモを伸ばしてしまう。片手に竿、片手にタモじゃ、リールが巻けない。伸ばしたタモをどうにか堤防の上に置いて、クロダイを水面に浮かす。再びタモを出してようやく網に入れたときには気が抜けてしまった。
 釣り上げたあとは、興奮してしまって釣りにならない。釣具店で氷を買って、クーラーに入れて帰宅の途につく。
 42センチ、1245gのクロダイ。初めての一匹である。」


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 頒布品 /吟醸酒720ml詰・各2本化粧箱入り
 頒布期間/平成11年10月〜平成12年1月まで4回
 会  費/毎月3200円(税別)×4回
 予約締切/平成11年9月15日
 内  容/【10月】純米吟醸酒  【11月】吟醸酒  【12月】生吟醸酒
      【1月】山廃純米吟醸
 ※原料米はすべて地場産の酒造好適米・出羽燦々・美山錦を使用し、50%の
  精米歩合です。
 ※発送の場合は別途に運賃が加算されます。ご了承ください。
 
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*募集方法 応募ハガキ(当店にあります)または官製ハガキにクイズの答え、
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      応募ください。お酒の発送をもって、当選発表とします。
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      〒994-0044 山形県天童市一日町1-4-6 TEL023-653-5121
*応募期間 1999年9月1日(水)から9月20日(月) 当日消印有効
*お届け  いも煮会予定日の3日前までにお酒をお届けします。
*応募資格 20歳以上の5人以上のグループ。なお、未成年の方の応募はで
      きません。
*ご注意  いも煮会終了後お酒に同封のアンケートにご記入の上、出羽桜酒
      造までご返送願います。

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「富田通信」
URL http://shinjo.dewa.or.jp/tomita/
E-mail:tomita@mail6.dewa.or.jp
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