1999.8.30号 08:00配信


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「酒と文化と、そして語り合い…」
富田通信第143号(99.08.10)より転載


●クイズ!お酒ゼミナール

いったい、いつからだったのだろうか・・・。
その始まりの記憶も暑さの中に熔けてしまうほどに長く、35度前後の最高気温が続いています。まるで太陽の中に住むという三本足の八咫烏が現われたようです。

雨も降りかたを忘れてしまったのか、その気配さえありません。いったいどうなっちまったんでしょうね。連夜の新庄祭り山車制作の疲れとこの暑さのせいで、脳ミソがすっかりいかれてしまって・・・。アッ、脳ミソがいかれていたのはもともとでした。ゴメン。そんなことも忘れてしまうほどに今年の暑さはひどい。

では、あらためまして、残暑お見舞い申し上げます!

あまりの暑さに、今回の富田通信は休み!ってなわけにもいきませんので、頭をかきむしりつつ、クイズ! お酒ゼミナールと参りましょう。

【問題1】
清酒、ビール、ワインなどお酒を造るときに酵母が欠かせませんが、酵母の役割は何でしょうか。

(1)

酒の風味を良くする

(2)

でんぷん質を糖分に変える

(3)

糖分を分解してアルコールをつくる


【問題2】
新婚旅行のことを日本ではハネムーンと呼んでいますが、そのいわれは何でしょうか。

(1)

ハネムーンとは蜜月の意味で、新婚時代は蜂蜜のように甘くて、ベタベタしているから

(2)

昔イギリスでは、新婚女性は旦那さんに蜂蜜で作ったミードという酒を 飲ませたから

(3)

ミツバチが巣を作るように、自分たちの愛の巣を作るための旅行だから


【問題3】
バーボンウイスキーは貯蔵に使う樽が他のウイスキーに比べ、際だった特色があります。次のうちどれでしょう。

(1)

内面を強く焼いたホワイトオークの新樽を使う

(2)

シェリーの古樽を使う

(3)

内面を軽く焼いたオークの古樽を使う



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解答と解説・・・

【問題1】(3)

酵母は糖分を分解して、アルコールをつくることによってエネルギーを獲得し、それで生命を維持し繁殖します。これがアルコール発酵です。またそのとき多量の炭酸ガスが発生します。理論的には1kgのデンプン(または1.11kgの糖分)を含む原料から0.72リットルの純アルコールと約300リットルの炭酸ガスができます。

すべての酒類は酵母がなければできません。余談ですがパンは酵母が作るアルコールではなく、炭酸ガスを利用してパン生地をふっくらと膨らませます。


【問題2】(2)

いまでもイギリス人はあまり風呂に入らないそうですが、昔は一年に一度だけ、衣替えの月である六月にしか入浴しなかったそうです。
北国で蒸し暑い季節がなく、汗知らずな気候のせいらしいのですが、ともかく一年分の垢を落としてきれいになったんだから結婚しようということになってジューンブライドなる言葉ができました。

で、結婚式のあと、花嫁は蜂蜜で作ったミードという酒を半月間毎日作り、それをいとしき夫に飲ませ、せっせと子作りに励んだということです。ここからハネムーン(蜜月)という言葉が生まれました。


【問題3】(1)

樽の内面を焼くことをチャーといいます。チャーは、原酒に生木臭がつくのを防ぎ、樽材からの成分の抽出を良くし、活性炭のように原酒の雑成分を吸着するという作用があります。

バーボンウイスキーはホワイトオークの新樽の内面を表面に炭化層ができるほど強く焼きますが、この樽に最低2年間熟成させることによって、樽材から濃い赤褐色の色素と特徴のある強い樽香が溶出し、個性豊かなウイスキーになります。

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編集後記

○8月7日、高校の同窓会と同期会がありました。今年は同窓会の当番幹事にあたっていて、約一年がかりの準備でしたが、同窓会後の瀬見温泉一泊の同期会では、卒業以来20数年ぶりに合う級友たちの笑顔に疲れも吹き飛んでしまいました。

第一線で活躍している彼らの話は面白く、非常に刺激的でした。

私ももう一度、いかなければ! ・・・乾杯!
 
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