2001.11.2号 07:00配信


オホーツクの町村紹介

上湧別町

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ここは、webnewsで発行しているメールマガジン「週刊webnews」で特集したオホーツクの町村紹介を再収録したものです。「町村紹介」は、町外者の視点で見た町の紹介を基本コンセプトとして毎月第三水曜日の配信号に掲載しております。オホーツク管内には26の市町村がありますが、その中から町村のみをとりあげ毎月紹介します。


上湧別町(かみゆうべつちょう)人口6,132人(2001.9.30現在)
上湧別といえばチューリップ公園があまりにも有名ですが、今回訪れてみて意外な一面を発見しました。名付けて「赤い町上湧別」です。早速それをご紹介しましょう。

上湧別町役場の公式ホームページ
http://www.kamiyu.org/


赤い町、上湧別。その1『レンガ』
国道238号から上湧別町に入るとすぐに、高い煙突が目についた。近づくと、なんとも雰囲気のある茶色いレンガの煙突である。意外なことにこの町は、かつて「レンガ」の製造が盛んであり、今も工場があり、また昔の名残りのレンガによる建築物が、町のところどころで目にすることができる。

青い空に、やさしいレンガ色の煙突がそびえ立つ。ひとつはかつてのレンガ工場の煙突であり、更に現在の工場の煙突もやっぱりレンガ。いやいやそれのみにならず、一般の住宅でもレンガの煙突が使われていたのも発見した。

もちろんレンガ造りの家もあり、またレンガの蔵も数多く目にした。レンガは土の柔らかさと、それを焼いた火の暖かみを感じさせてくれる。そばにいるだけでほんのりとやさしい気持になるものだ。町の中のレンガ建造物は、なんと60件以上も確認されているというから、それらを捜しながらこの町を歩いてみるのも楽しいかもしれない。次の休みの日に恋人と、または家族で訪れてみてはいかがだろうか。優しい気もちになれること請け合いである。

ちなみにわが町(佐呂間町)の開基百年記念に作った町民みんなの名前を入れたレンガタイルも、ここ上湧別の工場で作っていただいたとは、今日まで知らぬ存ぜずだったのだが、何とも奇遇なご縁であったものだ。
http://www.mediaservice-jp.com/webnews/01_1017kamiyu2/kamiyu_04.html


赤い町、上湧別。その2『リンゴ』
町のメインストリート、国道242号を遠軽方面に向けてクルマを走らせる。市街地を過ぎ郊外へと出ると、目に入るのは道の両脇に広がる広大な「畑」「はたけ」「ハタケ」。
 
もうすっかり収穫を終えたタマネギ畑が秋の寒空に広がっていた。しっかりと緑を残すのはビートであり、フワフワとやさしい霞はアスパラの穂である。そんな中、時おり木々に赤いものが目についた、「リンゴだ!」。近寄ってみると香りもしそうな真っ赤なリンゴの実がたわわと実っている。上湧別町はかつて、このリンゴの栽培も盛んであったという。知られざる上湧別の一面であった。


チューリップ公園の今
五月、春の連休。この公園は一面のチューリップを見るために車の長蛇の列ができる。十月、秋も深まった今は果たしてどうなっているのか、シーズンオフの公園にちょっと行ってみた。

見事な彩りであたり一面チューリップが咲き乱れたこの畑も、今はていねいに掘り起こされシーズン中の華やかさはそのかけらも見られない。こうして、毎年くり返して畑を整理し、土をおこし、きれいな花を咲かせる努力が惜しみなくされているのを思った。

国道脇の公園駐車場に目をやると、この日開催されるパーキングシアターの準備であろう、大型のスクリーンの設置が始まっていた。今夜の上映作品は「ジェラシックパーク3」という。去年はたしか「シュリ」であった。秋の夜長、公園の駐車場に集まり来て観る映画はどんな感じだろうか。のぞいてみたい気になった。


ふるさとと歴史と
上湧別町は、屯田兵の開拓でその歴史が始まった。詳細は、町中にそびえるお城JRY(上湧別ふるさと館)に行くと知ることができる。

この町は、歴史を学ぶことによって我が町を理解し、ふるさとを大切にしていこうと真剣に考えているように感じる。町の人達のこんな言葉を見つけたので紹介したい。

 『次世代へもっと「屯田魂」を伝えていきたい。』
 『魅力的な街を作るには自分たちが魅力的な人間になる必要がある。』

それぞれなかなか意味深い言葉ではないか。町に立派な博物館が存在する事と、優秀な学芸員の働きが大きな意味と影響を確実に与えている気がして、なんとも、うらやましくも思った。


なんと素敵な「五鹿山」
上湧別町の五鹿山(ごかざん)にある冬のスキー場と夏のキャンプ場はなかなかいいと評判である。それなら秋の五鹿山はどうだろうと思い訪れてみた。これが大正解。今回の取材一押しの穴場であった。

折しも十月秋。紅葉の一番美しい季節である。山は全身色とりどりに染まり、それはそれは見事であった。エゾリスが忙しそうに木の実を拾っている様まで見ることができ感激した。心和む光景であった。道の両脇にはバンガローが何棟も並んでいる。この奥、砂利の坂を登った山の上には木製遊具があり、丸太の恐竜もお目見えする。よく整備された散策路はロマンチック街道そのものである。また来てみたいと強く心に誓った。


最後にレポーターより
今回のレポートは老体にむち打って出かけたわたくし不肖うめこでした。編集長オカジマンの突然のご指名で出かけたもので事前準備というものが無く、紹介も薄っぺらになった気がして申し訳なく思っています。と言うよりも、途中寒くて、外は歩かないと駄々をこねたり本気でぐっすり車中で眠ってしまったり、あまりにも不届千万であったことを反省しています。

週刊webnewsの町村紹介はこの後まだ17の町村が残っています。この全部を踏破してみたい気持もありますが、今回の反省を踏まえると、

 ・老体には疲れる作業である。
 ・記憶力、感性ともに鈍っていてこりゃダメだ。
 ・これからは寒くなるので増々辛い。

以上の理由により、編集長様には若い方の登用をお勧めします。知らない町を歩くのは本当に楽しいものです。あなたも一緒に出かけませんか?町村紹介のライター募集中。次回は「清里町」です。

と書きながら「やっぱりおもしろいから行く行く!」と真っ先に手を挙げるわたしは、一体何なんだ?

◎上湧別町の写真はこちら
http://www.mediaservice-jp.com/webnews/01_1017kamiyu/kamiyu_01.html





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