2002.1.21号 07:00配信
路上を車で走行中に思い出したことがある。先日、この道をやはり車で走っていた時のこと。雪道を何台もの車が連なって走っていた。一番先行の車がやけに遅いのである。「いくら何でも遅すぎるのも迷惑だ。」と文句をたれつつ、直線道路に来てからは皆、次々とその車を抜いて走った。わたし達もその車を抜いた瞬間、そのナンバープレートをしっかり見てしまった。なんとそれは“沖縄ナンバー”の車だったのである。それを知った途端、「沖縄の車だ、許す許す、ゆっくり走りな!」とわたし達。雪道走行には不馴れに違いないという事情がわかった途端、勿論あっさりと許せたのである。そして許す時の気持ちは実に優しい。 それからというもの、遅い車を見かける度に、「沖縄の車かな?」と冗談半分に言うのだが、人にはそれぞれ事情があるし、自分の都合ばかりで物事を判断してはいけないし、人を許せるというのは優しいいい気持ちだということなど、学ぶことは多かったと思ったできごとであった。 |