2002.3.7号 07:00配信
さくらうめこの梅小路
３月６日（水）Ｈ先生
（サロマ町：うめこ）
朝から電話が鳴った。「Ｈ先生が北九州の採用試験に受かった。何回でも挑戦するつもりが一発で受かってしまった。」との連絡。 Ｈ先生は新採用でわが町の学校の先生となってやって来た。一風変わった雰囲気をかもち出し、数々の逸話を残していった。まず教員住宅に入居。玄関にでっかく名前とホッカイシマエビの絵を書いて貼ってあった。あれが表札代わりなのだろうか、あまりの大きさに、通る人みな目について、一躍有名になってしまった。その玄関の裏に回れば今度は窓に新聞紙が貼ってある。「あれは何？」と問えば「カーテン代わり。」とのたまう。あわてて有志がカーテンをプレゼントした。 いつだかバーベキューに誘った。「裏でやっているので来てね。」「わかりました、すぐ行きます。」だが我が家の裏で待てども待てども来ない。何と自分のうちの裏へ行ったらしい。そこでもバーベキューをやっている人達がいて、そこに入り込み散々ご馳走になってから何か変だなあと思ったという。知らない人達のなかでご馳走になるＨ先生もすごいが、突然入り込んだ珍客にちゃんとお肉を焼いて振る舞える人達もすごいと思った。 冬、雪が降った。喜んでグランドを走り回り、半袖Ｔシャツ姿で昼休み中かかって雪だるまを作ったのは生徒ではなくＨ先生だった。そんな先生の姿を生徒達はどんな思いで見ていたのだろうか。間もなく転勤でわが町を去ったのだが、次の町からも何度もうわさが入ってきて、とうとう今日は九州に帰ることになった連絡だった。とても残念ではあるが、北海道の経験を糧に、また南の地でも活躍して欲しい。 啓蟄の今日、今年も別れの春が始まった。 |
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