とうとう本番の日を迎えた。子ども達は前日から「ドキドキする。」だの「きんちょう〜!!」と騒いでいた。紋別までは1時間の道のり。寒いかもしれないとの情報の元、10度の気温の中、たくさん着込んで出発。
紋別は晴天なり。オホーツク海に望むきれいな陸上競技場に、全道から15チームの精鋭が集合した。日頃、競争相手のいなかったサロマの子達にすれば初めての対戦になる。
まずは練習ラン。次々と走る子ども達。緊張もあって転倒するチームも多く、サロマっ子もこけてしまった。それにしてもスタートの時に「ベストタイム11秒01。最速のチームです。」にはちょっとプレッシャーも感じたのでは。何よりも転ばないで完走するのが一番大切。
さていよいよ本番。熱血大西先生も40度の熱から復活し、かわいい生徒達ひとりひとりと握手してからスタートに立った。緊張の一瞬。ヨーイ、パ〜〜ン!!走った走った、サロマっ子35人。うまく気持ちを合わせて見事に完走!タイムは12秒70で、結局5位のタイムとなった。
30人31脚は2回の走りで最高タイムを出したところが優勝となり、11月の横浜での全国大会の切符を手にするのである。2回目はタイムの遅いチームからの出発となった。4年生チームもある。小さい体でがんばる姿は美しい。紋別の5年生チームは去年の優勝コーチの指導の元、力が入る。サロマっ子、2回目。もうこれしかない最後のチャンス。気持ちを合わせてスタートを切った。走れ、走れ、走れ!!!ゴール!!完走です!タイム・・・11秒01。1位に躍り出た見事なベストタイム。応援の母達が最初に涙した。良かった良かったのコール。あとは残りのチームの結果を待つのみである。
サロマのあとには4チームあった。すべて精鋭である。その中でもサロマと並んで優勝候補であった芦別の6年2組が速かった。ゴールした子ども達から歓声が上がった。10秒97。負けてしまった。サロマは負けてしまった。それまで座っていた1位のチームの席も、空けて下さいと言われ、今度は子ども達が涙した。
結果は0.4差で2位だった。ベストタイムも出せて、ほんの少しの差で負けて、これ以上のいい経験はなかったのではないかと思う。本当に良くがんばったし、面白かったし、楽しかった。35人と熱血先生の、心のこもった素晴らしい思い出ができたのだと思う。みんな、本当にご苦労さん。
|