2001.8.6号 07:00配信
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『二つの顔』(1973年製作)


「偶像のレクイエム」では、果たして殺された被害者が真のターゲットだったのか、分からなかった。「溶ける糸」では、最初の殺人が完了する前に第2の殺人が行われるのでコロンボが登場し、「断たれた音」では、犯人は殺人が成功したと思っているが、実は助かっていて、未遂の殺人の捜査のためにコロンボが登場した。結構考えてるよね。私たちは毎回工夫を凝らした内容(捜査の中身はべつだけどね)で楽しむことが出来たってことだけど、今まで一番意表をついたパターンが今回の作品。

題名を見て分かったかもしれないけど、双子が出てくるんですよ。しかも、チョー性格が違う二人。でもテレビだからおんなじ顔。声と服を変えてくれているのでどっちがどっちだかよくわかる。余談だけど、服装って大事なんだね。同じ人でもあんなに印象が違うもんね。スーツってなんか人を寄せ付けないなにかがあるね。ネクタイがそうなのかな?

さて、資産家のクリフォード(老人)が孫みたいな美人だが決して賢いとはいえない女性と結婚することになった。結婚前夜自転車漕ぎで心臓発作になって死んだように見せかけたけど、石鹸とタオルが濡れてるし、ブレーカー落ちて復旧する時間がおかしいし、どうみたって犯人は甥のどちらかなんだし、なんか計画殺人とはいえずさんだな。始めは、デクスターというお料理番組のお調子者が犯人かと思っていたら、なんと兄のノーマンも怪しい。いったいどうなの?と話は進む。そしてラスト3分で、必ず誰もがビックリする。が、1度みただけでは「?????」です。ビデオでよかったなあ。何回かまき戻せば、コロンボが言いたかったことが分かるはず。もっと簡単に言ってよ、コロンボさん。

でね。この作品はなかなか良いのだけれど、腑に落ちない点が(毎回あるけど)あるんです。腑に落ちないというか、イライラするんだよね。お手伝いのペックさん。この話にあんたのような性格が必要なのか?もっと献身的で協力的で良いではないか。確かに、コロンボが床に葉巻の灰を落として烈火のごとく怒るのはいいよ。でもさ、それも2回までだべさ。何度も怒ってさ、コロンボを怒鳴り散らすのはどうかなあ。なんかむかつくんだよね。それと、リサさん。あなたの存在はなんでしょう?ジジイと結婚しようとしたお馬鹿さんという設定なの?もっと絡んでさ、ほれ、弁護士のサンダーバードに出てきそうなおじさんともっと事件をめちゃくちゃにしてコロンボを困らせたらよかったのに。なんか殺人を起こさせるようにしたきっかけになっただけ?寂しいね。コロンボって、なんか女性を軽視してるような気がするなあ。そういう時代だったのか、あの時代からすでに女性が強くて、TVの中だけでも男性が賢くありたかったのか。んー。悩むね。

さて評価は、作品的には、「二枚のドガの絵」ぐらいラストで驚いたので、97点つけたいところだけど、ペックさんの性格のせいで、10点マイナスの87点です。次回作は、かなりの駄作です。お楽しみに!


ということで。次回作は気がのらないんだよなあ。なんかね。それでは、また



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