2000.3.25号 10:00配信


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拝啓、北海道知事様

北海道市町村合併推進要綱(案)に係る意見及び要望書


SYSOP:小山田好徳(常呂町)
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検討委員会委員長 様





 

北海道常呂郡常呂町字土佐46番地22
小 山田 好徳

検討委員会による素案について、次の通り意見及び要望を提出いたします。

【意 見】

1.

合併推進要綱の作成期間を延長し住民意見を反映していただきたい。

 道の合併推進要綱は、平成12年3月まで作成する事となっていますが、地区懇談会等十分に実施されているとは思えません。作成期間をもうすこし延長し、住民意見を反映する機会を作っていただきたい。(自治省の指針では、2000年中に作成することとなっているので、期間的にまだ余裕があると思います。)

 また、道内4会場で行われた地区懇談会の情報も現時点で二会場分しか情報が公開されておらず、住民にとっては関係市町村長の考えもわからない現状にあります。

 地区懇談会に参加している市町村長もごく一部であり、会議録を見ても大半の市町村長は反対の意見ばかりで、建設的な意見は聞かれない様に感じられます。主体となる住民の意見を反映させるためにも、素案の段階で公聴会等を開くべきと考えます。現状では、住民発議などはまったく出て来ないと思います。公聴会を考えて頂けるなら、少しでも多くの住民が参加出来るよう、支庁単位で開催していただきたい。地区懇談会のように、旭川会場では経費や時間的なことを考えると出席できる人は少ないと考えます。

(1)

合併推進要綱の作成期間を延長し、住民意見を反映していただきたい。

(2)

地区懇談会の情報(旭川、函館)を早期に公開(ネット上で)していただきたい。

(3)

支庁単位での公聴会等を開催していただきたい。

2.

情報公開を推進していただきたい

 市町村合併推進要綱に係る地区懇談会が開催されていることは、関係者しかしらないと思います。情報公開を進め一般住民の意識の盛り上がりを促進するには、インターネットばかりでなく新聞等のメディアを通じてもっと情報を流す必要がある考えます。

 先の報道で、いきなり合併要綱素案に基づく関係市町村の線引きを発表したことについては、いたずらに住民の反発を招く結果にもなりかねません。

(1)

インターネットによる情報公開をもっと早くしてほしい。(昨年11月の会議の内容がいまだに発表されていません。)

(2)

知事や事務局サイドの発言等も公表していただきたい。(合併要綱に係る道議会での知事等の答弁内容等もネットで公表していただきたい。)

(3)

新聞等での情報公開も必要だと思います。(若い世代のコンピューター普及率は高まっていますが、中高年層の普及率は欧米に比べかなり低いため、他のメディアによる情報公開が必要です。)

3.

市町村の合併パターンを追加していただきたい

 素案の「市町村の合併パターンの基本的考え方」の中で、「他の組合せを検討することをさまたげるものではありません」としていますが、現在公表されている地区懇談会での市町村長の意見は、大半が合併に反対です。

 このような状況の中で要綱を推進するためには、多様なパターンが示されていなければならないと考えます。

 常呂町の場合は1パターンしかなく、検討の余地がありません。合併する気のない市町村に他のパターンを考えだす力はなく、推進要綱は活かされません。

(1)

自治省の指針や指針の元となった研究会報告書には、郡の区域や自然的地理的条件、歴史的文化的条件(旧来のつながり)、住民の意識(帰属意識、連帯意識)等主観的要素を考慮することが必要とあります。
 今回の素案は客観的要素を重視しており、主観的な要素はほとんど考慮されていないと思われるので、この点を考慮し素案を見直していただきたい。

(2)

常呂町の場合、歴史的に見ると常呂町に戸長役場があり、ここから佐呂間町や端野町、北見市などが分村していった経過があり、本家、分家的な意識が強くあります。反面網走市とはほとんどつながりがないばかりか、漁業権や境界問題で長年に渡りいさかいがあったため、帰属意識や連帯意識といったものはあまりありません。ただし、近年の広域行政面でのつながりは比較的多い状況にあります。

(3)

環境問題や防災問題でも、常呂川流域市町村は大きな関係があります。常呂川の水は生活の基礎となるばかりでなく、水資源の確保や水産資源の保護、防災にも深くかかわっています。
 常呂漁協では、水産資源を保護するため置戸町の山を購入し植林しています。また、先の水害では鹿子ダムの管理が大きな問題となりました。常呂川の水質が悪く、常呂町では水道水として利用できません。これらの問題も行政区域が一つになることで解決に向かって大きな効果が期待出来ると考えます。

(4)

「ステップ1」の距離の考え方ではおおむね40キロとしていますが、常呂町の場合公共交通機関はバスしかありません。住民の移動手段は大半が自家用車であるため、単純に距離で試算することには問題があります。
 具体的には、網走まで32キロ、北見まで43キロと11キロの差がありますが、車で移動する場合北見市役所までは信号器がほとんどないため45分でいけますが、距離が近いはずの網走市役所までは信号器が多いため40分以上かかります。したがって、その差はほとんどないと言えます。

(5)

生活圏についても同様のことが言えます。時間的距離が同じであれば、商品も豊富で医療機関の充実した北見市に行くのは当然の結果です。

(6)

常呂町は一次産業の町ですが、高齢化率が高く労働力が不足しているため、北見市にその労働力を求めています。朝は、水産関係や農業関係の労働者を乗せたバスが北見方面から何台も来ており、経済圏でも大きなつながりがあるのは北見市や端野町です。

(7)

通学圏(特に高校)については、学区が網走市であるため仕方がありませんが、親にして見れば選択権の多い北見市に通学させたい人が多くいます。常呂町の場合南北に25キロと細長いため、日吉地区については昔から北見市の学区として認められていた経過があります。(福山、日吉地区については北見市役所まで25分程度の距離にあります。)

【提 案】

1.

近隣市町村の役場庁舎建設について

 北見市、端野町、訓子府町で役場庁舎の建設問題があり、多額の費用を要することから、合併問題と合わせて検討する価値があると考えます。1市2町とも合併することで大きな庁舎建設が不要となり、経済効果が期待出来ると考えられますので、道としても積極的に指導するべきではないでしょうか。

2.

コンピューターネットワークの整備促進について

 コンピューターネットは距離と時間をなくし、広域合併の切り札になると考えます。合併の土壌を作るために、行政や教育などあらゆる分野に助成制度を設け、市町村に置けるコンピューターネットワークを構築させるべきと考えます。

【質 問】

1.

パートナーシップ計画との整合性について

 道の長期計画の柱である同計画は、生活圏をもとにした地域別の計画と思っていましたが、今回の合併推進要綱とはまったく違う結果となっています。同じ地域の問題に対して整合性がないように思いますので、その考え方について教えていただきたい。



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