2001.5.15号 07:00配信
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はじめまして!宮沢賢治を永遠の師とし、北海道をこよなく愛す、ニセの道産子です。”ニセ”というのは、実は私、出身が内地なのです。記念すべき、第一話を開いて下さって有難うございます。すでに、貴方は私の新しいお友達です。これから始まる私の牛飼い奮闘記で、おおいに笑い、心を和まして頂ければ、それだけで私の目的は達成です。 “ホルスタイン種 メス”聞き慣れない言葉。私がこの言葉を初めて耳にした時は、なんの暗号?と思わず聞き返してしまいました。これは、牛乳を提供してくれる牛(酪農牛)の種別、総称です。これから私が作り上げるこのコーナーの言わば主人公。普通のサラリーマン家庭に生まれ、犬・猫程度のペットしか知らなかった私は、9年前初めて彼女達に出会い、その大きさに息を呑みました。その体に触れ、彼女達の生態を扱うなど思ってもみない事でした。 初めての土地・結婚という環境の変化・そして最大は、やはり転職。これらのギャップに立ち向かうには、まだ若く、成長過程だった私の心は、大反乱でした。しかし、揺れ動く心境やカルチャーショックに思い悩む余裕もなく、3人の娘を育て、生活を守るるために、無我夢中で働いて来ました。環境に慣れー 仕事に慣れー 全てに慣れ親しむ内にあの頃の新鮮な気持ちを忘れかけていたようです。子どもが成長し、心に余裕が生まれた今でこそ、あの頃の苦悩、数え切れない失敗談を書き綴る事が出来そうです。 この生活を始めるまでは、絵に描いた餅のように、決して脹らむ事のなかった私の人生が、“ホルスタイン種 メス”のおかげで、少し脹らみかけてきたようです。永遠に生活を共にするであろう彼女達の関わり。毎日が発見で、毎日が革命。大草原に、ゆったりと腰を下ろす彼女達のように、のんびりと人生を謳歌出来たらどんなに、素晴らしい事だろうと思う今日この頃です。私と一緒に素敵なひとときを味わってみませんか? |