2002.6.24号 06:00配信
“せんたくかあちゃん”という絵本をご存知の方は多いと思います。せんたく大好きのかあちゃん、雨の日が続き洗濯が乾かずに困っています。そこで名案がー、凧の糸に洗濯物を干して、空高く、雲の上の晴れている所まで上げて乾かそうというのです。“せんたくかあちゃん”の気持ち分かります。 もう一つ、同じ作者「さとうわきこ」さんの絵本に「あめふり」という絵本があります。これまた、雨が降り雷がゴロゴロなって、外に遊びに行けない“ばばばあちゃん”ストーブでありとあらゆるものを燃やし、えんとつからモクモクと煙を出します。空の上の雷たちを雲から落とすためです。“ばばばあちゃん”の気持ちも分かります。 どちらの絵本も「こんな事ありえない」っと思いますが、絵本とは元来、「まっさかぁ〜」と思うような事を描き、見る者を夢のような世界に引き込むのです。自分の生活に密着した事から、全くかけ離れた事まで。絵本を通じて触れる夢の世界、子どもの頃に触れた絵本の楽しさは、人の五感に大きく影響していくのですよね。 “せんたくかあちゃん”や“ばばばあちゃん”のように、大胆で豪快それでいて柔軟な感情は、大人が忘れてしまっている『遊び心』を呼び起こしてくれます。「この広い北海道を一人じめしたい、透き通った風と土の匂いでおなかいっぱいになりたい、素足で北海道一週、牧草ロールを積み上げて雲にタッチ、北海道大陸を真ん丸にする」そんな夢のような世界、一度くらい『遊び心』を叶えたいと願いつつ、まずは脳天に「空想」という形で、一人盛り上がっています。 |