2002.7.1号 06:00配信


大草原からのぷちメッセージ

草の匂い

(by いくちん)


自然の匂いにも色々あります。ここ北海道の大自然にあっては、すぐ鼻先に、話題のマイナスイオンというものを沢山感じます。ときには、“悪臭”といわれるものもありますが、それもまた自然の匂いという事になるのでしょう。

リラ冷えとやらで、寒い日が続いていたオホーツク地方にも、やっと初夏を感じる太陽が照り始めました。干草の収穫が真っ最中の畑の傍に立つと、息をしただけで、“緑の匂い”が鼻をくすぐります。今行われている一番牧草は、消化・吸収が良く、牛に必要な栄養分をいっぱいに含んでいます。かなり伸びてから刈り取るので繊維が硬く牛には好まれないようですが。

畑いっぱいに広げられた草を、撹拌機で混ぜムラなく乾かし、それを集操機で集めます。この作業工程は、天候にもよりますが3〜4日程度かかり、いよいよロールベーラーの出番。乾かし集めた牧草を、機械の中に入れて、みるみる間にグルグルと大きなロールに仕上げます。今の時期、畑にごろごろと転がっているのがそれです。

初めて北海道に来た時は、まさか牛の飼料なんて思うはずもなく、何か特産品かなぁ〜と見過ごしていたのですが、酪農を極めればこそ、ますます自然との共存を図らずにはいられなく感じています。ウルトラマラソンで流れる汗もまた、ごろごろと転がる牧草ロールに力つけられ、北海道の偉大さを感じて頂ける事でしょう。




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