西洋料理が決まったとなると、当然次に来るのは「和食」である。30次隊の時は「鈴木シェフ」の素晴らしいフルコースの後を受けて「和風懐石」と銘打って準備したもののあれもこれもと欲張ってメニューを組み立てたためと肝心の懐石料理なるものをよくわかっていなかったせいもあり、これは今でもよくわかっていないが、実際にどんどんできていく料理を見ていくと、ひいき目に見て「温泉旅館の夕食風」普通に見て「居酒屋でおやじが頼む晩酌メニュー」であった。
琴の音をBGMに開会したが、最初は若干おすまし宴会で始まった物の時間がたつに連れて、一升瓶を持ってお酌に回る泥酔おやじが徘徊する「忘年会風無礼講大どんちゃん騒ぎ宴会」になった。「いやー吉兆風にしてもよかったんだけど昨夜のフルコースでみんな疲れているんじゃないかと思って少しくだけた感じで押して見たんだけどよかったでしょ?はははははははははははははははははは。」と腕のなさを口先でごまかしてその場を切り抜けた。
あれから腕が格段に進歩した。とはとても言えないが、つたない腕を駆使しても一晩で「トゥールダルジャン」から「なだ万」に切り替えることはちょっと自分としては重いので、38次隊では「和食大宴会」はパスしょうかなあと提案しょうかなと思っていたが、本山隊員の「和食宴会って毎晩飯の度にやっているから今回はいいんじゃない」との思わぬ助け船で今回はしないことになった。しかしこれも実は中止ではなく、別の宴会をミッドウインターの前にやらなければならない事をただ単に忘れていただけだった。
「昭和基地正当和食弁当」
「昭和基地豪華調理室」
注意:写真はすべて国立極地研究所に属します。
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