ドーム大学の講義から「楽しいキャンプと道具の話3」
次に道具の話です。
アウトドアショップに行くと、いろいろな道具が並んでいます。コンパクトに使用できるまな板がケースになった包丁セット、屋外で手軽に飲めるよーみたいなキャッチコピーがついた針金だけのコーヒードリッパー、柔らかいプラスチック製のポリタンク、虫除けのにおいキャンドル、パーコレーター等々、「これさえあれば快適キャンプが!!」と思わずにはいられない小物達。
かつて私もその一見便利さにつられ買いあさった時期がありました。そしてどうなったか・・・・駄目、没、使い勝手はなはだ悪し、金の無駄遣いでした。まず一番の悪い点は、どれもこれも作りがちゃっちい事です。「これ使い捨てかー??」と確かめたくなる程あっというまに廃品になってしまいます。包丁セットは台所にあるのをそのまま持っていった方が遙かに使い勝手がいいし、虫除けキャンドルも笹の葉っぱでもいぶすか蚊取り線香を立てて置いた方がずっと実用的です。もし家庭に似たような道具があれば、迷わずそっちの方を選択して下さい。食器も無理にお揃いのプラスチック製かあの青色点々に着色された金属製の代物をそろえる必要は全くありません。百円均一の店で売られている瀬戸物のマグカップや小丼や洋皿を使った方が、値段もずっと安く使い勝手もいいはずです。間違って壊しても腹が立たないし・・。
コールマンのツーバナーストーブがキャンプの調理ストーブの必需品の様にもてはやされている昨今ですが、あれもなきゃないで、無理に購入しなければならない物でもありません。強火が欲しければ、安価で手軽なのが薪ストーブです。 これですと2,000円位で販売されているし、木材店かDYNショップでたきぎを3束も購入しておけば、一晩の燃料としては十分です。しかも暖房用としても威力十分です。海辺なら流木を拾っても結構でしょう。ただオートキャンプ場では直火禁止となっている所が多いので注意して下さい。その際ですが、設備の整ったキャンプ場だとオートサイトには必ず外部電源がついていますので、これを利用しない手はありません。ハロゲンヒーターか電磁調理器を持って行っちゃいます。 暖房の必要のない夏季ですと瞬間的に火力を得られる電気製品はほんとに便利な物です。ただ雨模様の時は、上をターフ(オーニングシート)で覆うなどの工夫をして下さい。これでいくと、ホットプレート・電気炊飯器・コーヒーメーカー等を持ち込んでも大いに威力を発揮してくれるはずです。現に私は長期キャンプでも、カセットコンロとハロゲンヒーターでほとんどまかなっちゃいます。
表面がテフロン加工してあるこれらの電気製品は、後始末が劇的に楽なので、ファミリーキャンプ初心者には心強い味方になってくれます。「キャンプらしくない? 便利すぎるのでは? 作るプロセスが・・・」心のゆとりは平和を生み出します。現に使い慣れない、コッフェルやツーバーナーを持ち込み、不完全燃焼や焦げ付きを起こし、キャンプの一大イベント「夕食」をカップラーメンで過ごす羽目になった家族を私も少なからず知っています。
教授は体力だ?
注意:写真はすべて国立極地研究所に属します。
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