1999.11.15号 08:30配信


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このコーナーでは、木工芸に携わったことで気づいた、木のこと、木にかかわることを中心にお話します。
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NO.8 実の生る木

 山ぶどうを採りにいって、気が付いた。実の生る蔓はいつも同じ、赤くブドウのような実をしたチョウセンゴミシも同じだ。どうやら実の生る木は決まっているらしい。本で調べてみると、山ブドウもチョウセンゴミシも雌雄異株といって、雄の木と雌の木があることが解った。植物の花には雄しべと雌しべがあり受粉して実が生るものと思っていたが、雄、雌別々の花があるなんて知らなかった。そう言えば街路樹のイチョウに銀杏が生らないのが不思議に思っていたが、街路樹には敢えてくさい臭いの実がならない雄の木が選ばれていた訳だ。身近なところでは庭木のオンコ(イチイ)の木も雌雄異株、種の周りを甘くとろりとつつむ赤い実は雌の木だけに生るということ。木の進化の仕方も様々だが、雄雌別々の株になる理由はどこにあるのだろうか。イチョウは恐竜時代から生きている木と言われている、きっと雌雄異株の方が長生きができるのかもしれない。





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