2001.2.3号 09:00配信
折り紙折って、絵本を眺め、絵を描いて…と毎日忙しい娘が、時々不思議なぬいぐるみ遊びをするようになった。数あるぬいぐるみのなかでもお気に入りベスト3、トトロに黒猫ジジ、そして大きめのテディベアが主人公。この3人が突然、全く未知のキャラクターに変身する。トトロは「あくーちゃん」、ジジは「かんどーちゃん」、そしてテディベアは「くるくりちゃん」。娘曰く、「みんな一緒に遊んでくれるお友達」だそう。ちなみにあくーちゃんは、かんどーちゃんのお兄さんなんだって。こうして違う名前を授けられた彼らを相手に、娘はご飯を作ってやったりお風呂に入れてやったり、とお世話に大忙しである。 手元の育児書にこう書いてある。「2歳後半頃から想像力が大きく膨らみ、イマジネーションの世界を言葉で大人に伝えます。想像上の友だちが登場することもあり…」。おお、まさにピッタリ!わが娘もそれなりに成長しているということか。それにしてもまだ幼い子供たちの、こんなにちっちゃな頭の中に一体どんな摩訶不思議な世界が広がっているんだろうか。毎日傍にいる親でさえ入っていけない、自分だけの底抜けに楽しい国。見ていると本当に楽しそうで、ちょっと仲間に入れてもらいたくなる。 今までずっと家庭のなかで、夫と私の二人を相手に暮らしてきた娘。この春には地域の保育所に入ることになっている。何でも自分のペースで出来た今までと違い、自分の思い通りにいかない事もたくさん出てくるだろう。小さいなりに悲しい思いもすると思う。空想の中だけで遊ぶわけには行かなくなるのかもしれない。そんな時、娘の「不思議な世界」はどう変わっていくのだろう。現実を知り、少しずつ味気なく夢のないものに変貌してしまうのか…? いや…きっといろんな刺激を受けて、「不思議な世界」はさらに複雑で面白いものになる。登場する友だちもどんどん増えるだろう。同年代の子らとごっちゃになってふざけまわりながら、時にはケンカもしながら、逞しく成長していって欲しいと思う。 保育所入所は4月の予定だ。母と子だけで日中を過ごせるのもあとわずか。それまでは不思議な「あくーちゃん」「かんどーちゃん」「くるくりちゃん」遊びを存分に楽しむとしますか。娘も、そして私も、ね。 |