2000.6.21号 06:00配信





お久しぶりです。シロクマくんこと白松です。慣れない原稿作りは時間ばかりが過ぎてすっかり、第2号が遅くなってしまいました。

さて、今回のテーマは「アレルギー性鼻炎・結膜炎・花粉症・アトピー性皮膚炎 その1」です。

これらはすべてアレルギー疾患です。
このほかにも代表的なものにアレルギー性気管支喘息があります。これらを発病するにはアレルギー反応を起こすアレルゲンとの接触が必要です。言い換えればアレルゲンがなければ発症しません。杉のないところには杉花粉をアレルゲンとしているひとでも杉花粉症は起こらないわけです。

あたりまえのことを言うなと怒られるかもしれませんが、アレルギー性疾患の治療の一つに古くから転地療法があります。イエダニ、家の埃が原因ならすぐ近くへの引っ越しで解決することもあります。ですからこれらの病気になっている人、疑っている人は一度検査を受けて原因を知っておくことは大変重要です。

ただここであらかじめお断わりしておきますが(言い訳です)アレルゲンはその人の個人的な反応物で通常の検査では見つけられないことも少なくありません。もし検査でアレルゲンがわかったら、触れないようにすることが一番です。

家の埃・イエダニならふき掃除を中心に取り去ることが大切です。

はたきは埃をまき散らしますのでやめてください。

ジュータン・カーペットはそこに落ちた埃やチリ、それらをえさにするダニを駆除することが非常に難しいので無いほうが望ましいのです。

残念ながらアレルゲンを取り除くことができずに発症したら、すぐに医師の診察を受け必要な薬(内服・外用薬)や処置を受けて下さい。また季節的に発症をくり返したり、悪化するひとは、季節を先回りして発症前・悪化前に服薬開始または増強しておくことも、発症予防・悪化予防には効果的です。

特にアトピー皮膚炎に関しては一人一人症状が異なり有効な治療方法も異なることが多く患者さんの数だけ治療法が必要と言われ(単独でなくいろいろな組合せが必要なことが多い)その患者さんにあった治療法を選択する必要があります。

しかしながら現状において、その選択(実際には選ぶと言うより捜し出すと言う表現があてはまることが多い気がします)を決定することが困難なことが少なくなく、本人のみならず医師も家族も多くの困難と苦痛を伴うことも少なくありません。他の病気でもそうですが家族の協力・支えが必要です。

ではここでペインクリニックでの代表的な治療法をお話します。

神経ブロック療法 :主に星状神経節ブロックを用います。

レーザー治療   :低出力半導体レーザー治療器を用います。

その他として当院では

漢方薬治療    :各種の漢方薬を用います。

皮膚消毒療法   :難治性のアトピーに用います。

外用薬療法    :点眼薬、点鼻薬、軟膏、クリームなどです。

内服薬療法    :抗アレルギー薬、カユミ止めなどの漢方薬以外の薬です。

患者さんの状態、年齢などにより単独または各種の組合せで治療致します。

次回はこのうちの神経ブロック特に星状神経節ブロックと漢方薬についてです。


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