2002.8.15号 06:00配信
お久しぶりです。白熊です。 お酒は『百薬の長』と言われたり『狂気の水』とも言われます。お酒が変わるのでなく飲む人間によってどちらにでもなります。 人とお酒の関係は一説によると人類が農耕を開始し、神にその実りを感謝し奉げた時に偶然にも腐敗せず醗酵して人とかかわりを持ち、繰り返すことにより製造法が発達した。しかし生産性の低い時代は貴重なもので特別のときにのみ飲まれていて、その陶酔をもたらす作用により人を魅了し、宗教と密接にかかわり発達した。従って飲酒習慣には、地域性、宗教性、民族性により異なり時代とともに変化してきている。しかし古来よりその社会的、個人的、肉体的弊害は聖書をはじめとする書物にかかれており、現在でも宗教的理由により禁酒を国の定めとしている国々も少なくありません。しかし多少宗教的な理由があるかも知れないが他の理由による強制的な禁酒はわずか13年で廃止されたアメリカの禁酒法や密造酒が氾濫したある旧社会主義国家の例をみるまでもなくとても難しく、人々の心を悩ませてきた。必要なのは個人個人のお酒に対する理解と節酒、禁酒だと言えます。 どうすればうまくお酒と付き合っていけるのかを考える一助として、今回はお酒と身体のかかわりについてお送りいたします。
1 アルコールは肝臓で分解される。(肝臓とアルコールの関係) 人が口からとったお酒すなわちアルコールは胃で約20%、小腸で約80%吸収され、血中に溶け込み肝臓へ運ばれ、その大部分(約90%)は肝臓で分解されます。(残りは呼吸で肺からや汗や尿として排泄される)肝臓にはアルコールを分解する酵素(アルコール脱水素酵素とミクロゾームエタノール酸化酵素の2つ)があり、アルコールをアセトアルデヒドに分解し、さらに同じく肝臓にあるアルデヒド脱水素酵素によってアセトアルデヒドを酢酸に分解します。酢酸は再び血中をめぐり炭酸ガスと水に分解されます。 2 身体のアルコール処理能力ビール1本3時間 それではどのくらいの早さでアルコールを処理するのでしょうか、日本人の平均体重60〜70kg(昔から60kg=米1表をいろんなとこで使ってますね)の人で1時間にアルコール9〜12mlを処理する能力があるとされています。これはビール大ビン1/3本、日本酒なら1/3合、ウィスキーならダブル1/3杯。すなわちビール大ビン1本、日本酒1合、ウィスキーダブル1杯の処理に3時間かかることを意味し、この量はお酒の適量と言われています。このように飲酒後も長時間肝臓は働いているのです。 では次回は悪酔いの原因と酒の強さの遺伝についてを予定しています。 白熊でした。 次へ |