2002.8.18号 09:00配信
お酒に関しての今シリーズ4回目は依存症に関してです。 8 二日酔いに迎い酒は依存症(アルコール中毒)へ一直線 二日酔いは飲酒量が多すぎて朝になっても処理できないアセトアルデヒドが原因で、迎い酒をしてもアセトアルデヒドが減るわけでもなくかえって増えてしまいます。ではなぜ二日酔いの症状が楽になると言う人がいるのでしょうか、それはアルコールによる脳への麻酔作用、判断力等の低下によるもので、気分が悪いのを抑えるのにさらにお酒を飲むと言った、飲酒のための勝手な言い分・言い訳は依存症の始まりです。これは依存症の『精神依存』の症状です。このように精神依存の症状はいかにして飲むことができるか理由をつけてたり、ひどくなるとうそをついたり、隠れたりして仕事中等飲酒すべきでないところでも飲むようになり、医師に禁酒を指示されて家人・知人等周囲が止めても暴言・暴力をふるったりして飲むようになります。また依存にはもう一つ『身体依存』があり、お酒が切れるとすなわちアルコールによる脳への抑制効果の減少による身体反応として、不安・イライラ・不眠・動悸・発汗・不眠に始まり手指の震え・全身痙攣・幻視・幻聴のTVのコントに使われるような症状へ進みます。これらを防ぐ手段は常に身体をいたわり(定期的検査や休肝日などの非飲酒日設定)、適量を守ることで、もし依存症状がでたら、軽いうちの早期発見・早期治療に努めなければなりません。現在アルコール依存者は全国で200万人を越えていると言われています。さらに「キッチンドリンカー」と言われる言葉で知られる女性の依存症が増加しています。女性の場合原因に心因性要素が多いとされ、男性よりも短期間に陥り、治療に抵抗すると言われています。また依存症に陥ってなくても妊婦の飲酒は発育・知能障害、顔貌異常などを呈する「胎児アルコール症候群」を起こすことがあり、授乳中も母乳を介して乳児に影響を与えることがあり、妊婦・授乳婦に安全な(適量な)飲酒量はありません。 9 あなたのアルコール依存症度は あなたは次からの項目のうちいくつあてはまりますか。 あてはまるものに○印をつけてみてください。
どうでしたか、それでは自己採点してみてください。 A〜Cに一つ以上あったら要注意、すぐに病院へいって、検査等診察を受けましょう。 D〜Jに一つ以上あったらアルコール依存症の可能性がきわめて高いので病院で治療を受けてください。 A〜Jに一つも無かった人も安心せずに習慣的な飲酒の人は定期的には検査等診察を受けましょう。 10過剰飲酒があなたの身体を蝕む 過剰飲酒をくり返して依存症になると、その約80%の人に、合併症として臓器障害が認められます。その多くは肝臓障害なのですが、他の臓器にも多様な症状が見られます。もちろん依存症になってなくても過剰飲酒が原因で同様のことが言えます。 代表的な疾患をあげますと、
などがあります。 11 最後に『アルコール健康協会』の推奨している『適正飲酒10ヶ条』で締めくくりたいと思います。 第1条 笑いながら楽しく飲もう。 第2条 自分のペースでゆっくりと。 第3条 食べながら飲む習慣を。 第4条 自分の適量にとどめよう。 第5条 週に2回の休肝日を。 第6条 人に酒の無理強いをしない。 第7条 薬といっしょに飲まない。 第8条 強いアルコール飲料は薄めて。 第9条 遅くても夜12時までには切り上げよう。 第10条 肝臓などの定期検査を忘れずに。 それではけっして『狂気の水』にせずに『百薬の長』として楽しくて健康で平和なお酒のある社会を営みましょう。白熊でした。 |
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