2002.8.17号 06:00配信
今回はお酒の3回目、いくら適量を守っても危険な飲み方は身を滅ぼします。 6 とっても危険お風呂で一杯 時々「温泉特に露天風呂に入ってやる一杯は最高にうまい。」と言う話を耳にすることがありますが、本当は入浴で大量の汗をかいているのです、入浴前にアルコール以外の水分をしっかり(500ml程度)とってないと脱水傾向で血液が濃くなり、血圧が高くなりやすくなっており少々危険な状態と言えるのに、こういう人たちの大部分は入浴前にも飲酒していて脳の判断能力が低下(お風呂の中で一杯しようと考えることもそうです。)している上にさらに飲酒して危険度合いを増しているのです。実際入浴中の事故は少なくないのです。同様に汗をかくスポーツの途中での飲酒(信じられませんが実際にこういう人がいらっしゃいます。)は平衡感覚も鈍く麻痺してきますので事故のもとになります。飲酒での平衡感覚の麻痺や判断能力の低下、さらに運動能力の低下は事故のもとです。 7 急性アルコール中毒は死と隣り合わせ アルコールを飲めば必ずほろ酔い・酩酊・泥酔にと順に進むかと言うと、大量のアルコールを急にイッキに摂取すると血中濃度が急上昇し、あっという間に泥酔・昏睡へと進みます。これが急性アルコール中毒で血中濃度が0.4%以上の昏睡期では本当に死と隣り合わせで放置すると死亡率も40%を越えると言われています。 では急性アルコール中毒を起こしたらどうすれば良いのでしょうか、それは、直ちに119番通報して救急隊を呼んで病院へ搬送してもらうことです。この場合嘔吐していたらベルト等身体を締めつけるものを緩め、昏睡体位(救急蘇生法での嘔吐物での窒息予防)をとることが必要です。 急性アルコール中毒の多くの人は20代で次いで10代未成年が多いのです。特にまだ自分の許容量やペースを十分に知らない・わかっていない若者が新入生歓迎コンパなどで、いまだにイッキ飲み(古い体質が残っているんですね)などで搬送され、不幸な結末を迎えている人がいらっしゃいます。新人歓迎・花見等の4・5月が一番多く、次いで年末・年始そして年度末が多いのです。 お酒のことを「百薬の長」ともてはやしても、これでは「狂気の水」に転落ですね。でもお酒は変わらないのです。問題なのはその環境を作った人たちがいて、そのような飲み方をした人たちがいたことが問題なのです。じつは日本には昭和36年実に40年も前から「酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律」が施行されています。ちなみに未成年者の飲酒禁止は大正11年施行です。 繰り返しになりますが自分の適量を守り、休肝日をしっかり作り、体質的に飲めない人、弱い人がいるし、適量を守っている人がいるので無理強いせずに、定期的な検査を受けて健康で楽しい生活をおくりましょう。 次回は依存症について、依存度自己チェック表も掲載します。 白熊でした。 |
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