2006.3.11号 14:00配信


平成18年第2回湧別町定例議会から

2006/03/10(2) Tany記録


 Hello! Tanyです。
 昨日の続きでェ〜す。


【第2楽章】

 定刻数分前に傍聴席に座ると、ひな壇にはほとんどの役場職員が並んでいる。町会議員諸公はまだ未着席。
「オォー」
 ひな壇右端に新顔(私にとって)職員が着席している。「出納室長」さんだ。まさに紅一点!驚異のまなざしでシゲシゲと眺めてしまった。美人さんだ。佐呂間湖の対岸、常呂町のカー娘たちも美人であるが、湧別の女性たちも美人揃い!
 湧別町は「収入役」を廃止した。その結果予算の説明は税財課長。たぶん出納室は税財課の有力セクションなのだろう。
 
 ゾロゾロっと、議員諸公が入場して、議事再開。14:07!

 税財課長の説明が再開される。
「実績見込みによる減」
「執行残」
 などなど、予算削減の言葉が続く。
 
 やがて、説明は歳入の部に入る。主要な項目を拾って以下に掲載しておこう。数字は当初予算→補正額(▼は減)→補正後。単位は千円。
   町税 426,118→ ▼ 4,320→ 421,798
地方交付税 2,004,849→ 152,979→2,157,828
国庫支出金 285,955→ ▼18,083→ 267,872
繰入金 267,153→▼216,701→ 50,452
 この数字は、議会終了後、ロビーに並べてあった資料から書き写した抜粋。
 
 税財課長の説明中にメモはまったくとれない。理由を説明しながらこうした数字を読み上げているのだから、傍聴者は焦りまくる! 傍聴リポートを掲載すると予告したから、何かメモしておかなければとは思うのだが…… 予習不足で、サッパリ理解できない授業に遭遇した学生の心境。でも授業ならなにか板書してくれる。それだけでもノートしておくと、後で役に立つかもしれない。でも、ここではなにもない…… ウロウロするばかり。
 
 ここに記載した細かい数字や理由は後刻追加・訂正するお許しをいただくことにして、かろうじて理解できたことを書いておく。それは、繰入金とは基金の取り崩しということ。2億円も取り崩さなくて済んだようだ。よくわからないが、まずはおめでたい! のだろう。キット!

 税財課長の長い説明が終わる。

「課長さん、ご苦労さんでした」
と、ねぎらいの言葉をかけてあげたいほど、職掌とはいえ、立派な説明ではありました。それにひきかえ、この傍聴者はまるでデクノボー!
 
 質疑応答が始まる。といっても質問者はたった一人。補正予算を巡って活発な議論を期待し、理解を深めようと意図していた傍聴者は完全に肩透かしを食う。デクノボーは二乗になった! ウーン!
 
 以下、発言要旨のみ。
 
・ 鈴木啓次議員:
@ 森林組合の本町負担金は赤字のたびに毎年支払うのか?
A 建築費22.2万円の追加がある。町の施設については今後必ず予算化されるのか?
・ 産業課長:
@ 6森林組合が併合したが、16年から5カ年間、20年まで1400万円を限度として赤字を分担補填することになっている。
・ 建設課長:
A 平成12年に「住宅の品質確保に関する法律」が施行され、平成14年から公営住宅にも適用されている。現在の耐震偽造事件と直接かかわりはない。今後は建築するたびに予算化する。

 14:43、満場一致で第1号議案は採択された。

●日程8 議案第2号 平成17年度湧別町国民健康保険事業特別会計補正予算(税財課長)

この特別会計も減額補正された。
数字不詳!

減額の説明の中にあった、出産数の減少について唯一質問が出された。

・ 小形秀和議員:
出産が予想より少なかった理由は何か?
・ 民生課長:
出産件数が当初予定25名から20名に減少した。今後も、安心して出産し、育てられるよう支援を進めていきたい。
・ 小形議員:
20%も予想が狂った。出産減少の原因解析を聞いているのだが。

 課長、返答に窮する。課長間でヒソヒソ相談。
 議員間でも雑談。議場騒然。失笑も起こる。
 と、すかさず、
「10分間の休憩にいたします」
 と、議長! うまい間合いだ! 年の功と言うべきか?
 15:10までの休憩となる。

【休憩】
 
 傍聴者入り口から、3Fロビーに出る。
 
 卓上に並べられている議案書、別冊資料、かろうじてメモに書きとめてある税財課長の説明したぺージ番号に従って眺めだす。なるほど、うまく説明している。資料が手元にあればなんとか理解できる内容にはなっている。
 
 それにしてもだ! ほとんどぺージをめくらない、ジーッと座っている職員、議員さん方は何をしているのだろうか? 内容をすでに十分理解されている? とすると、どこかで、この議案書をすでに勉強していたに違いない。
 「日程3 諸般の報告」によると、1/20、2/17に町議会の全員協議会が、2/21に議会運営委員会、第1回町議会臨時会が、3/6に議会運営委員会が開かれていた。これらの会議のいずれかで、勉強会が行われていたのだろうか? でもこのくらいの時間で、全貌が分かるはずはない。
 
 とすると、あらかじめ配布された議案書を、夜なべ仕事でセッセと読み込まれたのであろうか? それが証拠にたくさん付箋紙を貼った議案書を眺めている議員もいる。その議員の各ぺージにはマーカーの痕が踊っている。大変な努力だ。
 
 で……
 なぜ質問が出ないのだろうか? その理由の一つとして、すでに役場職員から何らかの形で説明を受けていると考えられる。その説明で納得されているのだろう。でも、その疑問は議事録には残らない。とすれば、一般町民は議案書を眺め、議事録を読んでも同じ疑問の解答を見つけられない。
 議員は選良であり、選挙民の代弁者であると言われて久しい。たくさん質問して、疑問点を氷解し、議事録に残すのも議員の大切な仕事ではないのだろうか?
 
 そんなことを考えはじめてしまう。
 
 それで、なかなか議案書が頭に入らない。







【第3楽章】

議事再開。

 冒頭に助役が「質問の趣旨が議題と離れているので、回答を控えさせていただきたい」と答弁して、小形議員の質問は棚上げになった。あっけない幕切れ。落語のようなサゲを期待していたのに…… 入場無料では無理か!
 
 続いて、第2号議案は採択された。
 以下は脱兎のごとく!

●日程9 議案第3号 平成17年度湧別町水道事業特別会計補正予算(税財課長)
    
    149,284→▼1,899→147,385(千円)

質問なく採択。

●日程10 議案第4号 平成17年度湧別町老人保険事業特別会計補正予算(税財課長)
    
    746,895→3,808→750,703(千円)

・ 深沢一博議員:
不正請求による還付があったというが、それはいつ発生しいつ還付されたのか?
・ 民生課長:(台帳を出し調査始める。4分ほど間があって)
17年に2月に発生し、7月に確定して還付された。
・ 深沢議員:
本町で気がついたと言うことではないと理解してよいか。
・ 民生課長:
そのとおりだ。

 質疑応答の後、議案第4号は採択された。

●日程11 議案第5号 平成17年度湧別町下水道事業特別会計補正予算(税財課長)
    
    354,716→▼6,337→348,379(千円)

 質問なく採択。

●日程12 議案第6号 平成17年度湧別町介護保険事業特別会計補正予算(税財課長)
    
    280,455→▼15,628→264,827(千円)

・ 村川勝彦議員:
デイケアサービス減少、特養入所人数減少の理由は何か?
・ 保険課長:
増築によって、従来デイケアを受けていた重度の方が入所し、デイケアサービスの人数が減った。また、死亡などによって、入所人数が減少した。
 
 質問の後、採択された。

●日程13 議案第7号 平成17年度湧別町度個別排水処理事業特別会計補正予算(税財課長)
 歳入・歳出ともに削減された原案が、質問なく採択された。

 以上、日程1〜13まで了承または採択されて、15.51散会した。
 
 議員の皆さん、町職員の皆さん、傍聴者の皆さん(?)ご苦労様でした。
 ここまで読んでくださった読者の皆さん、ご苦労様でした。あと一息でこのリポートを終了いたします。今しばらくのお付き合いをお願いいたします。\(^o^)/

【終楽章】

 3Fロビーに出ると、「本日の日程」が月曜日の日程に貼り変えてあった。
 早速、メモ、メモ。
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「本日の日程」
3月13日(月)9:30〜
●町政執行方針(町長)
●一般質問
村川議員:牛乳加工場の誘致、子育て支援課の支援ビジョンについて
羽田議員:農業後継者の結婚対策について
鈴木議員:町内全域でADSL回線仕様の必要性について、定住促進住宅建設奨励補助事業
について
小杉議員:ノロウイルス対策について
深沢議員:街づくり設計図を示していただきたい
● 審議:
議案第8号〜44号
(以上)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 面白そうだ。「一般質問」なら充実した話が聞けるだろう。それにテーマもナウイ。これって国会討論以上ジャン!!
 
 3Fロビーに続く廊下の向こうには、委員会室、議員控室、議会事務局などがある。議会を終えてホッとした様子を伝える議員諸氏の話し声が高らかに聞こえてくる。なぜか、会議を終えると出席者は多弁になるものだ。会議場で押し殺していた言語中枢がにわかに開花してくるにちがいない。
 
 さかんな話し声になんとなく違和感が湧く。今喋っている分、会議場で質問に向けられていたら、議事録が充実して、情報公開に貢献しただろうに! 残念だ。
 
 などと言って、感傷にふけっている場合ではない。リポーターはできるだけたくさんの情報を帯出不可能な議案書から摘出して、webnewsの画面に転載しなくては…… セッセコ議案書を眺めること閉庁時まで約1時間。その涙ぐましい(?)努力の結晶が、上記のリポートとなった次第。気がつくと、湧別町役場庁舎3Fはシーンと静まり返っていた。
 
 それにしても不十分!不正確!
 次回はもっとまともに報告しなくっちゃ。乞うご期待!
 
 と言いながらキーボードから指を離そう。なんか、とても楽しい時間でした。
 最後までお付き合いくださって、ありがとうございました。
     (2006/03/10 後半)

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