2006.3.14号 21:00配信


平成18年第2回湧別町定例議会第2日目から(2)

3月13日(月)9:30〜16:59 by Tany



【第2幕】

午後の部、開幕!

町長:定住対策事業はこれからも推進していきたい。宅地分譲も、公用地の転用で推進する。
平成12年にこの事業を開始してから、21戸、19戸、13戸、13戸、9戸、8戸と助成を受けて新築し定住者が増加している。現在の助成金額は新築50万円、町内の業者で新築は30万円、最高80万円を助成している。
鈴木:これをばら撒き行政と考える町民もいるが、私はそう思わない。人口が減少し5000人を切ろうとしている。その見地から、金額は妥当でない。地元業者の育成も図るなら、町内業者が施工する場合は、もっと助成金を増額すべきだ。
町長:財政状況を考えると、小額ではあるがこれを制度化して続け、呼び水として利用していきたい。ご理解をお願いしたい。
鈴木:この制度は英断であった。しかし、多くの自治体がすでに取り組んでいるところだ。移住しても湧別に住宅をというには魅力的ではない。町民がより助成金の多い近隣町に移住している例もある。他町村より劣っているのでは効果を上げられない。
一方、公営住宅が整備され、多くの単身者が住んでいる。この方々たちが持ち家を持つとき、このままでは近隣町村へ移住してしまう。
思い切って決断を求む。
町長:予算の捻出が困難だ。行政の見直しをして新しい組織を作り上げているところだ。ご理解をいただきたい。

[小形議員]ノロウイルスについて
小形:
ノロウイルス対策についてお尋ねしたい。福祉施設、保育所、学校給食などではどのような対策を採っているか?牡蠣の生産地として、町と指定できることはあるか?下水にもノロウイルスが報告されている。湧別の検査体制はどうなっているか?
町長:
ノロウイルスは感染力強く、下痢などを誘発、危険なウイルスだ。湧別社会福祉協議会では、感染防止対策協議会を開催している。給食センターではマニュアルを作成し衛生管理を行い、従事者の健康管理も厳密に行っている。保育所も同様で、すでにマニュアルを作成し実行に移している。
サロマ湖で養殖している牡蠣では昨年ノロウイルスが発見され、価格の暴落を招いた。現在は週1回検査し、陽性なら出荷調整している。今後も、佐呂間湖畔、1市2町で協力してやっていきたい。
小形:湧別町では、121世帯がサロマ湖で牡蠣養殖に携わっている。適切な対策を今後も続けてもらいたい。

[深沢議員]まちづくりについて
深沢:
プログラム5ができた。しかし、合併協議に入る前にまちづくりの青写真が必要だ。提示する覚悟はあるのか?
町長:
平成17〜22年が新合併法の期限だ。期限内の合併は避けられない。
湧別町は安心した生活ができる、町政参加の町にしていきたい。住民参加のまちづくりが目標だ。
深沢:分かりやすい、新しい政策を持ち合わせていないように見える。合併後も安心して暮らせる、具体的なまちづくり計画を示してほしい。もういちど、キチンと回答してほしい。
町長:(助役らと協議に入る)(低姿勢で)今後の検討課題とさせていただく。早急に整理したいと考えている。
深沢:そんな時間があるのか? 合併協議に入る準備はできた。しかし、まちづくりはまったく見えていない。具体案なくしてはついていけない。
はたして湧別に生活する環境はあるのか? 定住促進しても生活できないまちに、誰が移住してこよう。湧別出身の団塊の世代が、定年後戻ってきたくなるような魅力的なまちづくり計画を示してほしい。
帰ってきたくても、現状では帰ってこられないだろう。
町長:特色あるまちづくりには、まだまだやらなければならないことがある。18年中に具体化するよう考えていく。

 13:58、ここで一般質問が終了し、休憩が宣言された。
 再開は14:15.
 
 たしかに、たしかに湧別市街は不便になった。コンビに2軒、食料品店1軒、金物屋1軒、洋品店2軒、薬局0軒、医院0軒、歯科診療所1軒といううら寂しいまちになってしまっている。たいていの買い物は町外。若者は車で遠軽町、北見市、紋別市へ、老人は中湧別や遠軽のJA厚生病院に出かけたついでにお買い物。
 商店が軒を連ねていた50年前の面影は想像もできない。
 
 深沢さんのいうとおり、まちづくりはとても大切。でも町長に、行政に名案があるわけはない。期待しても無理。
 住民が考えなければ…… いっしょに考える中で、相互連帯感を生み出し、明るいまちづくりを目指さなければ……
 
 Tanyが千葉県四街道市でやった二番煎じだけれども、「湧別まちづくり町民会議」でも起こさなければいけないのかなぁー。四街道では、女性陣の力が大きかった。まちの顔役さんも一兵卒になっていただいた。それが果たしてこの湧別でも実現できるだろうか?

 休憩中、新しいまちづくり組織構築手順を考えていた。
 

【第3幕】 脱兎のごとく!

日程4 議案第8号 湧別町個人情報保護条例の制定について
 総務課長から条例の内容について説明があった。
 小形、鈴木、深沢、坂東、石垣、広田の各議員から質問が出る。
 深沢議員の質問中に答弁混乱、10分間の休憩となる。 15:30再開。
 結局、15:50ころ満場一致で採択されるまで、個人情報を巡るテクニカルな質疑応答が繰り返された。誰も専門的な勉強をしていないようだ。情報倫理とか、情報モラルといった語は一度も登場することはなかった。
 議員が各専門を分担して、勉強すると言うことはないのであろうか? パソコンオタクの議員はいないのであろうか? この際、個人情報について本格的に勉強されると、これからますますシビアになると予想される、個人情報の公的管理に論理武装できるのにと残念だった。


日程5 議案第11号 湧別町国民保護条例の制定について
日程6 議案第12号 湧別町国民保護対策本部及び緊急対処事態対策本部条例の制定について
 一括上程された。
 総務課長から内容の説明があった。平成16年国会で、武力攻撃を受けた場合を想定して国民保護法が成立した。地方自治体も同種の条例を作成するよう義務付けられているという。
 坂東、鈴木議員から質問があって、16:14頃、一括採択された。


日程7 議案13号 湧別町表彰条例の一部改正条例について
 総務課長から説明。
 表彰者の選考委員定数を9名から5名に減少する提案だ。石垣議員から反対意見が出る。むしろ増やしてはどうか、縁の下的な仕事をやっている方を発掘して表彰するのがよいというのが論拠だ
 町長から選考委員数を減らしても、自治会、関係機関で発掘すればよい。これまで、ごみ収集に尽力した方も表彰されているし…… とのはんろん。
 異議なく採択された。


日程8 議案14号 湧別町役場出張所設置条例の一部改正条例について
 芭露出張所は芭露郵便局へ、計呂地出張所は計呂地郵便局へ、上芭露出張所は湧別農協芭露支所へ事務委託するので、設置条例から削除すると、総務課長が説明。
 鈴木議員、中川議員から質問あって、異議なく採択。


日程9 議案15号 湧別町総合開発進行計画策定審議会条例の一部改正条例について
 総務課長から説明。委員定数を30名(学識経験者25名+一般公募5名)から25名(学識経験者20名+一般公募5名)に減少したい。
 坂東議員、鈴木議員から質問あって、異議なく採択。


日程10 議案16号 湧別町国際交流推進委員会設置条例の一部改正条例について
 総務課長から説明。委員定数を10名(学識経験者8名+一般公募2名)から8名(学識経験者6名+一般公募2名)に減少したい。
 質問なく採択。


日程11 議案17号 特別職及び一般職給与に関する条例の一部改正条例について
 総務課長から説明。
 管内では本町のみ実施していない給与の口座振込みにする。給与体系を変更する。
 広田、鈴木議員から質問あって、異議なく採択。


【フィナーレ】
 
 16:59閉会。
 最後までいた傍聴者2名。
 記帳した傍聴者は14名、記帳しなかった傍聴者は私の見る限りで3名、したがって本日の傍聴者は計17名。すべて男性であった。かくして、美人傍聴者に出会いたいというTanyの野望はむなしく散った。
 でも、明日があるさ。
 明日こそ、女性傍聴者が大勢現れるであろう!
 期待してるぜ!
 
 ところで、ところで……
 本日審議決定した条例を見て何かお感じになぁ〜りませんか?
 
 Tanyが感じたことその一:「〜〜条例の一部改正条例について」と言う妙チキリンな日本語。こんなのあり? といっても、1800いくつかある地方自治体の議会では、この年度末、盛大に使われているのでしょうね? 「〜〜条例の一部改正条例について」が花盛り!いくら法理論的(?)に正しいと言っても、どうも、どうもです。「条例」⊃「条例」なんてぇ論理式っておかしくありませんか? 「〜〜条例の一部改正について」でなぜいけない? そのわけ、おせ〜て?
 
 Tanyが感じたことその二:なんか、国会で法律をチョットいじると、それがすごい勢いで地方に波及するみたい! これって典型的な中央集権。わが湧別町議会でも、ご他聞にもれず、やってる、やってる。地方分権なんて程遠い世界のお話のようだ。第3日目の上程議案はいかがなものか、がぜん興味が湧いてきた。こんな視点で見て聞いていると、地方議会面白いのなんの! 貴方も、貴女も見に、聞きに行ってみませんか? 地方議会へ! 空調がほどよく効いて快適空間だ。家族全部で出かけると、暖房費の節約になること請け合い。省エネのために議会へ出かけよう!

(第二日おわり)

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