郊外からヘルシンキの街に近づくに従って、車窓の風景は森と湖となだらかな丘が広がっていたものが、急に街の住宅や大きな建物の建ち並ぶ首都の姿へと変わり始め、ほどなく終点のヘルシンキ駅に到着します。
列車を降りると、すぐに駅の時計塔が目に止まります。フィンランドの鉄道は、真冬の雪の季節を除いて時刻表通りの正確な運行です。レールの幅は、お隣の国ロシアの鉄道と同じなので、ペテルスブルグ行きの直通列車もホームに止まっています。その代わり、西の隣国スェーデン国境を越える時には、レールの幅が違うため、列車を乗り換えなければなりません。
最近、ヘルシンキ駅のホームにもやっと屋根ができました。まだ、駅舎近くだけですが徐々にホーム全体にまで、この屋根を伸ばしていくそうです。今まで無かったのが不思議なくらいですが、フィンランドのそういうところが結構好きだったりします。
天井はガラス貼りで、外の光が降り注ぎます。この屋根は、雪の多い冬には旅行者にとってありがたい存在になるでしょう。コーヒースタンドや、くだものを売る小さなお店も出て、列車の発着前には人で賑わいます。
ヘルシンキ駅前。夏には野外にカフェが出て、たくさんの人が太陽の下でビールやコーヒーを楽しむ姿が見られます。これは、私が滞在したホテルの窓から撮った写真ですが、深夜遅くまで人の賑わいが絶えることがありませんでした。夜中の2時、3時に乳母車を押して歩くお母さんまでいて、ちょっとビックリしました。(写真は朝のものです)これも夏のフィンランドならではの光景だなーと思いながら、窓から眺めていました。
佐藤 千織 08/10/00
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