16歳のクレオパトラが54歳のジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)を色香で迷わせ、愛に溺れる戯曲は有名ですね。
クレオパトラは紀元前69年〜30年である。つまり今から2000年の昔にはエジプトでワイン造りがさかんに行われ、ガラスのワイングラスでワインを傾け、宴を楽しんでいたらしいのです。
ワインは、クレオパトラからさらに500年さかのぼると、(紀元前2500年前)エジプト王の墓から象形文字でワインづくりの様子が記されていたそうです。また、墓の中の壁画にもその様子が描かれています。この技術は中央アジアから伝えられたそうで、紀元前8000〜6000年ころには人類はワインをつくっていたようです。約1万年の歳月を経た由緒あるお酒ということになりますね。
紀元前2000年には古代オリエント最古の作品「ギルガメッシュ」には、赤ワインと白ワインを造った記載がありますし、ハムラビ法典にはワインに関する規定が、また旧約聖書にも記述があります。
日本ではポルトガルの宣教師が織田信長に献上したのが最初と言われ(鉄砲伝来とともに)、豊臣秀吉は甘口のワインを好んだとか、また秀吉の愛蔵品の中にデキャンタ(ワイン入れ)やグラスもあったとかという話しも伝わってきています。
日本でワインが醸造されたのは、文明開化の明治3〜4年ころ、山梨県で奨励され、明治10年には醸造所が甲府舞鶴城跡で新設された。丁度そのころ、北海道開拓庁では函館農場でブドウを栽培し、醸造の研究をはじめました。(明治3年) 明治8年には苗穂村に40haのブドウ園が栽培されていました。
しかしこのようにワイン醸造はされたものの、一般庶民には嗜好が合わず、広くは普及しなかったようです。(日本酒、焼酎には叶わなかった。)日本でワインづくりがさかんになったのは、第2次大戦後の高度経済成長期以降だそうで、日本のワイン生産の本格的醸造がされたからはまだ30年程度のようです。 |