2001.9.24号 07:00配信
車は、満タンでなくても走る。ストーブも満タンでなくても燃える。でも人間は?心の赤ランプが点滅した時は元気がなくなるね。心がカラッポの時は、脱力感で何もやる気が起こらない。反面、心のタンクが満タンの時は、生きてる事を実感する。どこまででも突っ走ってしまう。時には、坂の上の『とまれ』の標識を見落とすほどにー。 今、私の周囲を見回した時、現在の自分の生活に100%満足している人は、どの位いるのかな?満足は、なにかを引き換えに得るものではなく、もちろんなにも犠牲にも出来ない。ではどうやって満足を手に入れたら良いのか。まず、心のスタンドを探す事から始めましょう。自分のお気に入りの場所。自分が一番居心地の良い場所。私にとっての、活動源は“ゆとり”だと思う。時間的にも、気持ち的にも。この事から考えてみると私の心のスタンドは、やっぱり牧場!牧場の片隅で、ボーッと牛ちゃん達を見てるの。誰にも迷惑をかけないし、なんにも犠牲にしてないでしょ。でもね、私なりの牛の見方があるんですよ。お教えしましょう。なにも考えず、日常の生活を忘れて、ただただボーッと牛を観察する方法。 放牧地に入ったら、まず音を出してみましょう。それは口笛でも良いし、鼻歌でも良い。すると牛達は一斉にこちらを振り返ります。中には、走り寄って来る牛も。注目された事と追われるのではないかというドキドキ感でいっぱいになります。その期待とは裏腹に牛達は、すぐにソッポを向いてしまいます。緊張が解けたら、一頭一頭の牛の顔を見比べてください。全部違うんですよ。全てに名前が付いていて、全ての斑紋(牛の模様)は登録されてます。自分の気に行った顔を見つけたら、ずっと目で追って見てください。あちこち体を舐めてみたり、草を食べていたり、地面に頭を擦り付けたり。頻繁にしっぽを振るのは、体に虫が付いてる証拠です。勇気があったら、そばに行って体を掻いてあげると喜びますよ。一頭の牛に飽きたら、他の牛を観察してみましょう。時に、他の牛のお尻を追いかけ回している事があります。もし、その牛が他の牛のお尻の乗りかかる行動を見せたら、速やかに蓄主さんに報告。発情期。受精の必要があります。 どうですか?牛観察やってみる気になりましたか? 牛に限らず、動物は実に面白い。夢中になって、時間もイヤな事も全てを忘れさせてしまう不思議な空間がある。こんな空間こそ、心のスタンドになり得るのだと思う。坂の上の『とまれ』の標識が見えないように、人生の向こう側も見えない事が多い。満タンの心を取り戻したら、立ち止まって、進行方向をじっくり見直す心の“ゆとり”を! 話が反れた。満足を手に入れる方法。結論が出ていない・・・私自身、今後の課題にします。でも、その方法は案外身近にあるのかもしれませんね。 |