2002.4.1号 06:00配信


大草原からのぷちメッセージ

先生の涙

(by いくちん)


先日、我が家の次女が晴れて保育所の卒園式を迎えました。女児2名、男児4名、わずか6名の卒園生達です。あどけなさが初々しい娘の晴れ姿を眺め、嬉しいような寂しいような・・

へき地の小さな保育所、わずか18名の子ども達が楽しく遊んだ1年間を思い起こすと涙が勝手に溢れ出します。そればかりではなく、お世話になった先生が、今年で退職という切ないお別れもありました。数十年間、沢山の子ども達の成長を見守り続けてきた先生、時には怪獣のように、時には女神のようにー。母親としても大先輩で、子どもが育つ上での良き理解者でもありました。我が家の娘が忘れるべく最後の教え子になれた事を嬉しく思います。

卒園式の数日前、子ども達に「先生は保育所を辞める事にしました」っと話したらしいのですが、子ども達は、“退職”という言葉の意味をほとんど分かっていなかったらしいのです。話しと同時に頬を伝う先生の涙を見た我が家の三女が、「なにか哀しい事らしい」と思ったのか、一番前で一人じわじわと涙を流したそうなのです。先生は今までも、言葉の意味が分からない子ども達に対し、言葉だけでなく顔の表情で喜怒哀楽を表現してきたのでしょう。

卒園式で涙している先生のビデオを度々見ては、「先生が泣いてるぅ〜」と毎回じわじわ涙を流している我が家の三歳児。ただの泣き虫というだけではなく、感情深い(個性)と良く捉えて我が子の成長を見守りたいものです。言葉だけでは伝わらない感情・五感というものは、幼児期すでに培われているものなのですね。そしてまた「感謝したい人が沢山いる」という事に幸せを感じます。



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