ららら、サリ〜、サリ〜、ネパールドレス、サリ〜カトマンドゥへ着いて2日後、サリードレスを作りに出かけた。ペンションオーナーの奥さん、ロジさんの弟の結婚式へ出る為だ。働きに来たのに遊んでばっかりじゃ、と悩んだが、結局浮かれて買い物へ行った。私ってこんなもんね。ずいぶん、お気楽だわ。
サリードレスはインドにもあるが、1枚の布をくるくると巻きつけて着る不思議な衣装だ。今だに、一人で上手く着付けが出来ない。ペチコートと半そでブラウスを着て、長い布を腰に2重に巻いて、端を肩に掛ける。歩きにくいったらありゃしない。着物みたいね。
へこへこ歩きながら式へ行った。金持ちネワール族の結婚式はど派手だ。花嫁を花婿の家に連れて行く、という儀式だけでも1日かかる。パーティは、親戚の日、友達の日、隣人・知人の日、と毎回100人近くを呼んで、ドンちゃん騒ぎするという。すごい。花婿の家に行くと、もう、てんやわんやしていた。会場のテントを貼っている人、サリーに着替えている人、ドラムの音も聞こえる。ん?ドラムだって!? まさか、と思って外へ出るとそのまさか。20人の鼓笛隊が練習をしている。うわっ。やりすぎじゃないか?彼等は式の間、つまり、1日中どんどんひゃらひゃらやってた。結婚シーズンは、さぞかし街中が騒々しいだろうね。
結婚式の段取りは以下の順。
1.花婿側の人達が、パレードをしながら花嫁の家へ行く。
2.神父様(?)を呼んで、2人揃って誓いの儀式をする。
神父様は、何やら唱えながら、新郎新婦の頭の上に
赤い花びらを蒔いたり、お米をのせたりしていた。
3.花嫁に、水差しや食器などのプレゼントを贈る。
4.新郎は花嫁を背負い、車の周りで3回まわって乗る。
5.花婿宅の前で、また花びらを蒔き、嫁入りの儀式を行う。
花嫁は赤いドレスを着て、ベールを被り、ずうっと顔も見せず黙っていた。女性は、式でもパーティでも静かにしてるそうだ。儀式の間、両親や姉妹達は神妙に見守っていたが、カメラをバッシャバッシャ撮っている人達もいた。もちろん、私もだけど。食事は朝、昼2回でた。ミルク、ドーナツ、鶏肉、シロップ付の牛脂のお菓子、砂糖の付いたビスケット、ピーナッツなどなど。甘い物が多かったけど、「食え食え」と言われ、ばくばく食べた。そのうち確実に太るだろう。
朝8時に出て、帰ったのは5時。見てただけなのに疲れた。明日、明後日も、パーティがあるという。よくそんなに続くね。宗教に彩られた結婚式。そして花嫁は、嫁ぎ先のしきたりに忠実に従っていかなければならない。昔の日本みたいだ。
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