「あ、久しぶり〜。旅行どうでした?」「良かったよ。わはは。」今夜は、東京ヘレンケラー協会主催のパーティに招かれた。スタディツアー参加者と、旅行話でわははと盛り上がってると、ネパール盲人福祉協会の、会長・副会長が挨拶にいらした。「やあ、あなたがボランティアですか。来てくれて、ありがとう。
是非、全国のネパールの子供達の為に頑張って下さい。」と、激励された。遊んでばっかなのに。
宴会料理は辛いものづくしだった。野菜カレー、チキンカレー、豆スープ等、熱い上に辛い辛い。唐辛子が丸ごと入っている。「熱っっ辛っっ。あれ、ネパール料理って、激辛だったっけ?」会長さん達を見ると、「辛いですね。でも、美味しいですね。」とぱくぱく食べてる。さすが。
食べれる料理を探したら、ヤキソバとチャーハンを発見した。味も見た目も日本と同じ。中華は他に餃子やラーメンがある。餃子は「モモ」と呼ばれていて、中に入れる肉の種類が豊富。鶏肉、豚肉、羊、それから、水牛。宗教の関係上、お牛様は、食べれないけど、水牛はいいんだってさ。なーんか変な理屈。調理法も、蒸しモモ、唐揚げモモ、焼きモモ、といろいろある。私は、やっぱ蒸しモモかな。
夜も更けてくると、いよいよ、着飾ったダンサーたちの登場だ。曲は、「レッサム・ピリリ」 あやしげな歌詞だが、有名らしい。「レッサム・ピリリ」というサビが、リズムに乗れて気持ちいい。鈴や笛太鼓に合わせ、手をくねらせ腰をくねらせ、ステップを踏んで踊る。気付くと、私も手を取られ一緒に踊りだしていた。始まると、もう止まらない。「疲れたよー!」と言っても、綺麗な踊り子さんは「マダ、ダメ!」と答えて、私の手を離さない。
「レッサム・ピリリ」
*花が風にそよいでいる
飛んでいこうか いくまいか あの丘の峠へ
小さな孔牛が 崖から落ちて死んでしまった
置いていくことはできない 私も一緒に死んでしまおうか
*繰り返し
単発銃 二連発 キツネを狙い撃ちするが
本当はキツネではなく 貴方の心を射止めたい
*繰り返し
犬よおいで 猫よおいで
貴方と私の恋は 道の出会いで結ばれる
*繰り返し
騒ぎ疲れて、踊り疲れて、帰ったらすぐ、バタンキューだった。う〜ん、あいたた。あー、ダンスで筋肉痛なんて、初めてだよ。楽しかったけど、明日には、みんな帰ってしまう。寂しいなあ。と考えながら、私は眠りについた。
ネパールでは、帰国直前まで、出会い、出会いの連続だった。彼等は、おおらかで人当たりが良く、何も知らない私を笑って受け入れてくれた。滞在がこんなに楽しかったのは、友達に恵まれたからだろう。偶然の出会いをきっかけに続いている友情を、これからも大切にしていきたいと思う。
日本語訳歌詞:中沢正夫著「心やさしきネパール」より
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