1999.12.23号 18:30配信


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ネパールびっくり体験記

道はガタガタ、車もガタガタ



1998年11月29日、カトマンドゥのトリブヴァン国際空港へ到着した。 関西国際空港から上海経由で、約9時間かな。機内では、私を派遣した東京ヘレンケラー協会(THKA)が主催した、スタディツアーの方たちと一緒だった。わいわいがやがや楽しくお喋りしていたが、空港へ降りると雰囲気ががらりと変わった。

薄暗く、古く、狭い空港内。無表情で無愛想な入国審査官。うぇ、こわっ。もし一人だったら、絶対ビビッっていたはずだ。なんだか訳が分からないまま、とりあえず、みんなについて外へ出ると、出迎えの車が来ていた。「トモコサンデスカ?ヨウコソ!ウレシイデスネ。ナマステ!」と、小汚いジャンバーを着た人に、日本語で話しかけられた。てっきり運転手かと思いきや、名前をよく聞いてみてびっくり。ネパール盲人福祉協会の事務局長、ホームナットさんだった。すんません、どうも。

ガタガタ道を、オンボロ車に乗せられ、訳がわからないまま、仮の宿泊先の「ペンションさくら」へ到着した。「トモコサンデスカ?イラッシャイ!ヘヤハドウシマスカ?」「さくら」の奥さんは日本語が上手。ぺらぺら質問攻めにされ、ちょっとあっけに取られてしまった。「ニモツハコレダケデスカ? 2カイヘアガルノデ、ドウゾ。」と、従業員は私に言って、スーツケースを持っていった。なんだい、みんな、全然日本語上手じゃん。つまんないの!

荷物を部屋へ運んでから、うろうろとペンション内を探索した。階段に、植木と写真が飾ってある。表側にはベランダもある。壁はクリーム色で、なかなか、私好みのかわいい雰囲気だ。思ったよりいいとこじゃん。さて、シャワーでも浴びて、さっさと寝るかと思ったら、待てども待てども、まったくお湯が出ない。しかも、共同シャワー室なのに、ドアがぴったり閉まらない。そういう落ちか。さすがネパール、なんかあると思ったよ。

仕方なく我慢して足だけ洗い、薄っぺらい布団を掛けて寝た。観光旅行なら、大文句を言ってやるんだけど、ボランティアで長期滞在するんだから、これくらい我慢しなくちゃ。でも、寒い。冬になったら、つらいな。別のところを早く決めよう、と思った。今から考えると、私は良いところに住んでた方だろう。ネパールには、ベッドに寝れない人達が沢山いるのだから。


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