2000.3.11号 08:30配信


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第38次南極地域観測隊 ドームふじ観測拠点越冬隊

「食と生活の記録」より/by 西村淳



「越冬が始まった」

映画南極物語のテーマ「バンゲリス」がドラマチックに流れることもなく、9名の越冬隊が手に手を取り合って太陽に向かって明日へのまなざしを向けることもなく、きわめて淡々と普通に我が「ドーム越冬隊」の生活はスタートした。

先日の夕食の時に気づいたのであるがどうも我が隊は無口な人が多いようで、しばらくぶりの少人数で囲む家庭らしい温かい夕食の席でも、あまり会話は弾まず、早くもホームシックにかかったかと思って、そっと一人一人に話しかけても格別機嫌が悪いわけでもなく、どうやら単に無口な人が集まっただけということに気づいたときはすでに遅し。他の人類は遠く々1000kmの彼方である。

同じように感じていたのは、奈良女子大から日本に新妻をおいて参加している「川村 隊員」。酒はほとんど飲めないがそこは関西人。「このメンバーはやばいでっせー。一年間2人でつないでいかんとまずいですワ。」
 
この日の夕食を境に以後一年間しらふの関西弁と、ほろ酔いの北海道弁が食卓に飛び交いその合間に鹿児島弁から広島弁、はたまた名古屋弁がぽつぽつと入ってくることになった。


「普段の食事風景」

注意:写真はすべて国立極地研究所に属します。
個人で楽しむ以外(メディア等への掲載)は禁止します。



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