2000.6.5号 10:00配信


さよママのひよっこ育児日記

シャンプーハット


 うちの娘はシャンプーが嫌いだ。お風呂そのものは大好きで、身体を洗う私の横でおもちゃを手にごきげんで遊んでいる。ところがいざ自分に順番が回ってくると、これが一変。イヤだイヤだの大騒ぎになる。
 いすに座った私の足に娘を仰向けに寝かせる、という赤ちゃん時代からお馴染みのスタイルでの洗髪。2歳半になろうとする今では、頭がそっくり返って苦しそうだし、嫌がる娘を支えて洗うのも結構大変。ついつい手元が狂ってお湯を顔にかけてしまったりして、ますますシャンプー嫌いに拍車がかかる。最悪だ。

 実は以前、かのシャンプーハットを使おうと試みたことがあった。まずは慣らそうと、部屋で遊んでいるときに頭にのせてみた。「わあ、かわいいぼうしだねえ。」そうおだてたら、結構気に入ってかぶっている。おお、これはうまくいきそう! ところがいざお風呂本番になると、全然かぶってくれない。「おふろはだめ、おうちのなかでかぶるんでしょ!」なんて文句をつけられた。全く生意気なんだから!

 さて、どうしたものか。失敗に終わったシャンプーハットをぼんやりと眺めて考えた。ふと、私の小さい頃を思い出す。確か私もこれのお世話になったはず。喜んでかぶったろうか。娘みたいに親をてこずらせたろうか。そう言えば、初めて一人でシャンプーできたのはいつだったろう。何だかちょっぴり大人になったようでとても嬉しかったなあ…。
 うちの娘だって、きっとあっという間に大きくなる。ギャーギャー騒ぎながらお風呂に入るのも今のうちだけかも。シャンプー好きになる日をのんびり待つしかないか…。

 それから数カ月が経った、つい先日のこと。ふと、妙案が浮かんだ。お絵描き好きの娘のことだ、きっとウケるはず!
 しまってあった例のシャンプーハットを出してきた。サインペンを手に持ち、娘に尋ねる。「何描いて欲しい?」 チューリップ。カメさん。娘と私、そして夫の似顔絵…。絵の上手下手はさておき、瞬く間に世界にたった一つ、「さよこシャンプーハット」の出来上がり! 娘も大喜びだ。よーし、いざお風呂へ!
 浴室に入るなり、娘はシャンプーハットをかぶると言い出した。そのまま外すことなく、いよいよシャンプー本番。最初に「雨だよ、ジャー!」なんて頭にお湯を流してやったら、とっても嬉しそうな顔だ。そして無事シャンプー終了。
「シャンプーハット、どうだった?」 「うん、たのしいよ。」内心ガッツポーズ!の私である。

 私のひらめきが功を奏したのか? それとも娘がそれだけ成長したという事?いずれにしろ、親子2代でお世話になることになったシャンプーハット様。あなたには、頭が上がりません。


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