2001.3.10号 07:00配信
お久しぶりです。白熊です。 昨年このコラムでお伝えしました。心肺蘇生法の方法・手順が少し変わります。 アメリカ心臓病学会(AHA)心肺蘇生法(CPR)ガイドライン2000年改訂 まだ我が国における心肺蘇生法(CPR)の正式な改訂は、発表になっていませんが、2000年夏にアメリカ心臓病学会(AHA)の心肺蘇生法(CPR)のガイドラインの最新の改訂がありました。 世界的に普及し、わが国でも広く普及しているCPRは1970年代の初頭のAHAのCPRスタンダードに始まり、数年おきにそのガイドラインの改訂があり、その都度、日本医師会・日本麻酔学会・日本救急学会などで日本版の改訂が行われてました。 このAHAの会議には、以前より日本をはじめアメリカ以外の数多くの国から、多くの人々が参加して、CPRのガイドラインの共通化・普及を提唱してきて、今回(2000年)は世界的な蘇生の会議体であるILCORとの共同で改訂されたものです。 「誰にでもすぐにできる蘇生のABC」の一次救命処置(BasicLife Support:BLS)にも改訂がありましたので、現在私が知りえた範囲でお知らせします。 BLSは、A軌道確保・B人工呼吸・C心マッサージからなっていて、一人でも、どんな時でも、特別な道具がなくても、できる蘇生法で、ひろく普及しているもので、現在わが国では、医師会・日赤・消防など指導者で若干の違いはあるけど、基本的には同じ方法で普及しております。 その手順は(**が変更箇所) 1 意識の有無の確認 2 救急隊通報・救助要請 現場に2人以上いれば1人が通報し、他が蘇生を行う。 **1人の場合は例外を除いて対象者が8才以上なら、通報を優先する。 8才未満なら1分間のCPR施行を優先させることを原則とする。例外として・外傷・溺水・薬物中毒は1分間のCPR施行を優先し、心臓不整脈を起こしやすい小児は、年齢に関係なく通報を優先する、がある。 **自発呼吸があって意識がない場合、昏睡体位をとるが、側臥位にし、両上肢を顔前に出す。 (今までは側臥位での下の上肢を体側線上頭上に伸ばし、上の上肢を顔前に出し手掌を顔下に置く。) 第3項目の気道確保以降は次回です。 アスタリスクマークの場所が変更箇所です。 |
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